俺がついてるからシーズン2 (ページ45)

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学校に着いて、やっぱり1人では行けなくて。

職員室に寄って、教頭先生と一緒に行った。

向かってる途中で、何度も足が動かなくなったけど、

家のため。大丈夫大丈夫。

て唱えながら無理やり足を動かして教室に来た。

席は、出席番号の席じゃなくて、席替えしてて、

窓側の1番後ろの席になってた。

教室に入った時に、視線を感じたけどそれどころじゃなかった。

足を動かすので精一杯だったから。

席に座って、机に突俯した。

顔を上げなくても、みんなが朱里を見てることは分かった。

誰かが近ずいてきたり、離れて行ったりする足音も聞こえた。

8:30から、朝の会。

それまで、このまま突俯していよう。

そう思っていたのに、急に机を叩かれた。コンコンって。

そんなの、無視したら何されるか分からない。

でも、顔を上げたら何されるか分からない。

迷ったけど朱里には顔を上げる以外の選択肢はなかった。

この日のために沢山練習した笑顔を作って顔を上げた。

そこにいたのは、2、3回くらい同じクラスになったことがある彪雅くん。

話した事はあった。けど、そんなに親しいわけじゃない。

頭に“？”が沢山浮かんだ。

どうしたのかなぁって思って、聞いてみたら、

『久しぶり』って言われた。

色々お話してくれたけど、

『明日、何か困ったことがあったら俺らの部屋おいでよ。』

これが1番伝えたった事かな？

嬉しかった。

こんな朱里の事、心配してくれて嬉しかった。

ちょっとだけ、明日、行きたくなった。