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電話が切れて朱里の方に視線を向けるとニコッと笑ってくれた。
朱里「れーくん。どうしたの？」
廉「ん？」
朱里「だーじょーぶ。だーじょーぶ！」
いつの間にか泣いてたみたいで、朱里の小さい手が涙を拭ってくれた。
今日は、リハがあって、今はホテルにいる。あと、1時間ほどで会場に向かう。俺は、気持ちを整理する事でいっぱいいっぱいだった。
とりあえず、泣き止もうと必死に目を擦った。でも、服の袖が濡れるだけだった。
朱里は大丈夫と俺に言い続け、強く抱きしめている。
廉「朱里？」
朱里「どーちたの？朱里におちえて？れーくんの心みちぇて？」
廉「朱里？俺…俺……」
朱里「ゆっくりよ。ゆっくりゆっくり」
廉「朱里が、居なくなるん…嫌や…」
朱里「ん？？朱里は居なくならないよ。れーくんのしょばにじゅっといるよ。」
廉「朱里？今、俺の声以外に違う声聞こえる？」
朱里「コクン」
廉「そっか。やっぱ、聞こえるんか。」
朱里「れーくんに言わないでないないしてめんしゃい。」
廉「ん−ん。これから、心の風邪さん治したら知らない人の声も聞こえなくなるよ。
なんて、言ってるか教えてくれへん？」
朱里「えっちょ。朱里は悪い子だ。とか、れーくんを取るな。とか、居なくなればいい。とか」
廉「そっか。
朱里？朱里はすっごくえー子やし、
朱里が俺を取ったんやなくて俺が朱里を取ったんやよ？
それに、俺は朱里が居なくなったら沢山えんえんしちゃうよ。
もう、辛くてお外出れなくなってまうかもしれん。
だから、居なくなんとって。
俺は、朱里が大切で大好きやから。」
朱里「うん。朱里も、れーくんの事だいちゅきでたいせちゅで居なくなりたくない。」
廉「じゃあ、ずっと一緒に居ような。」
朱里「うん」
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作者名：しゅす | 作成日時：2023年8月26日 12時
