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廉「じゃあ、話すで？」
海「うん。」
廉「全部話すと、果てしなく時間がかかるから
大事なところ？って言うか酷いところ？
掻い摘んで話すな。」
海「うん。お願い。」
廉「でも、俺もまだ小学校までしか読んでへんからとりあえずそこまで。
説明たりてへんかったら言って」
海「おけ」
廉「小1の時。
朱里は入学式の日からいじめにあった。
最初は、新品の上履きに落書きされた。」
海「入学式の日に？」
廉「そう。
やから、入学式の日に持って帰って洗ったんやって。」
海「ちょっと待って。
もう、その時点で倍以上辛いよ。」
廉「そうやろ？
この時の朱里まだ6歳なんよ。
俺らは、24歳でこの事実を想像しただけで辛いのに
6歳の朱里がこれを体験したって思うとホンマに辛いんよ。」
海「本当だよね。よく頑張ったよ。」
廉「ホンマな。」
廉「朱里？」
朱里「ん？」
廉「今までよく頑張ったな。
生きていてくれてありがとう。」
海「本当だよ。
よく頑張った。」
俺の膝の上で、絵本をパラパラめくってた朱里の頭を撫でるとクシャっと笑う。
朱里は”？”が沢山浮かんでたけど本当によく頑張ったと思う。
今まで生きていてくれていてホンマにありがとう。
海「もっと辛い事があるの？」
廉「ある。」
海「わお。本当に長くなりそうだ。」
廉「どうすれば早く終わるかな？」
海「紙にまとめてみれば？」
廉「そうやね。やってみよう。」
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作者名：しゅす | 作成日時：2023年11月1日 13時
