58貴方side ページ8
ゆっくりと身体を起こし、
服を着て、キッチンに行く。
トントンと小さな音を立てながら
部屋にいい香りが漂う。
扉の開く音が聞こえた誰か起きたかな、
広「…A?」
『んー誰でしょー』
後ろから抱きしてられる、
広「俺の可愛いAちゃんでしょ」
『危ないよ広斗』
広「何作ってんの?」
『んー卵焼き広斗あーして』
広斗が口を開ける、
口の中に1口に切った卵焼きを入れる。
『うまい？』
広「ん、ちょーうまい」
『よかった』
雅「A！！！！！」
広「うるせ」
『雅貴おはよ』
雅貴に抱き寄せられる。
雅「もーお兄ちゃんから離れちゃダメでしょ？！」
『ごめんね、雅貴お兄ちゃん』
広「朝からなんの茶番だよ」
『えへへ(笑)』
雅貴と広斗を座らせて、
朝ごはんを作り終え、2人の前に置く。
『召しあがれ』
雅「A料理久しぶり！！！」
広「俺は数日前食ったけどな」
雅「はぁ？！！！！」
広「Aの服洗って俺の部屋にあるから」
『ありがとー』
雅「ちょっ！はぁ？！！何それ！お兄ちゃん聞いてないんですけど！！」
広「うるせ、黙って食え！」
『いただきます〜』
雅貴に睨まれながら朝ごはんを食べて、
ここにあの人が居れば本当に昔に戻ったみたいだった。
雅「A」
『んー』
雅「ずっと会いたかった」
『うん、』
雅「Aが今の生活が楽しいなら強制はしないけど、いつかまた昔みたいにここに出入りしてほしい」
広「お前は溜め込むからな」
またポロポロと涙が溢れる。
何故こんなにも、私を必要としてくれるのか…
『私は…もうっあの人の女じゃないよ…』
雅「それでも、お前を守ってやりたいんだよ」
広「いつでも頼ればいい」
またこの3人で、
いや昔みたいに4人で笑い合える日は来るのかな、
ねぇ今どこに居るの…
…尊龍さん
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作者名：いち | 作成日時：2017年10月15日 23時
