DarK side (ページ45)

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｢怒らないの？｣
｢んー？聴くだけなら全然いいよ。俺も色んな音楽聴くし。でもライブとか行ったら怒っちゃうかも｣

顔では笑っているが後半は目が明らかに笑っていなかった。
ようは目に入るのが嫌なのだろう。何せ画像すら全て消すくらいなのだから。

｢俺と付き合うんだったら今後一切ライブは勿論インストも行かせないからね。行かないよね？行きたいの？｣

携帯を手に持ったまま固まっていた私に畳み掛けて問い詰める視線は鋭い。
目を逸らさず首を横に振ると柔らかい表情に戻った。

｢だよねー。俺が絶対に許さないもん。俺が絶対だよ｣
｢うん。分かってるよ｣

きつく抱き締めるとチャイムが鳴る。
早く来るとは思っていたけれど、ここまでとは思わなかった。
メイから離れると玄関のドアを開けて荷物を受け取り部屋に戻ってダンボールを開ける。

｢何買ったの？｣
｢んー？お楽しみ｣

そう言うとメイの興味が湧いたのか一緒にダンボールの中を覗き込んだ。
袋を取り出してメイに手渡すと袋と私を交互に見ている。

｢メイくんにプレゼント｣
｢え！？俺に！？｣
｢うん！早く開けて！｣

急かす私に釣られて焦ったように袋を開けて中身を見た途端に固まった。
まるで昨日の私を見ているかのようだ。