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1軒目、2軒目、3軒目。
やはりそう簡単には見つからず、ガラス張りの店内を覗いてもメイらしき人物は居ない
刻々と迫る時間
早足で20軒ほど回ったが時間は既に12時を過ぎている
やはり無理だった。
会場に戻り1番近いカフェに入るとむせ返る程のコーヒーの香りと肌にまとわりつく冷気に包まれた。
重い足取りでカウンターに行きアイスコーヒーを注文する。
汗を拭くことも途中からせずにメイクも崩れ表情も疲れきっているのだろう
店員の視線が刺さる。
だが心は無だった
私に入る隙間は完全に閉ざされたのだ。
コーヒーを受け取って隅の席へと移動した時に私は足を止めた。
いや、動かなくなった。
「メイくん・・・」
「あ、見つかったー」
煙草をふかしながら私を見て微笑むのは間違いなくメイだ。
「最初に来たのに気付かなかった…」
「とりあえず座ったら?」
「は、はい・・・」
ゆっくりと歩を進めて向かい側に座る。
コーヒーを持つ手が震えていた。
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作者名:emilia | 作成日時:2017年9月19日 18時