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｢でもメイくんは？｣
｢ん？｣
｢メイくんこそ、たくさんアクセサリー持ってるけど誰から貰ったか分かんない｣
信号が変わり車が動き出す。
｢いいよ。俺も全部目の前で捨ててあげる。でも気に入ってるから同じのを今度一緒に買いに行こう｣
｢私が買ってあげる｣
｢だめ。一応それなりの値段だから自分で買うよ｣
運転しながら器用に全てのアクセサリーを外して笑って見せた。
メイの好きなブランドはさすがに知っている
そしてそれが高価なのも。
それなのに何の躊躇も無く捨てると言ってくれた事で、しっかりと愛を持って接してくれていると思った。
｢俺もだけどAもヤキモチ妬き屋さんだね｣
嬉しそうに手を繋ぎなおした。
欲を言えば果てしなく出てくる
どこまで踏み込んでいいのだろう
どこまで縛り付ければメイは逃げていくのだろう
まだまだ未知数だ。
｢ここからどう行くの？｣
あっという間に家の近くに着き、車だと意外にメイの家と近い事がわかった。
道案内をして5分ほどで到着する。
名残惜しそうに繋いだ手に力が入った。
｢また仕事終わったら電話するから｣
｢はい｣
｢いい子にしててね｣
チョーカーを指に引っ掛け、顔を引き寄せると軽く唇が重なる。
｢ありがとうございます。お仕事頑張って下さいね｣
見送るために車を降りて待つも一向に出ようとしない。
不思議に思っていると窓があいた。
｢心配だから家に入って｣
そう言われて緩む頬を抑えながら手を振り家へと入るとエンジン音が聞こえた事から仕事へ向かったのだろう。
バッグを置いて携帯を取り出しお礼のメッセージを送った。
夢のような１日だった
明日目覚めて全てが夢だったらどうしようかと不安になるほどの幸せだ。
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作者名：emilia | 作成日時：2017年9月19日 18時
