DarK side

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｢ところで家どこ？｣
｢あ、そっか｣

目印を言っただけで大体の場所が分かったらしい。
そもそもナビがあるのだから行き先を登録すればよかったと思ったが、その必要も無いようだ。

｢Aさー顔に全部出るよね｣
｢え？何でいきなり｣
｢さっきから、たまにしょんぼりなってるんだけど分かりやすすぎだよ｣

自分では全く意識したつもりも無かったのに気付かれてしまっていた。
言ったほうがいいのか、言ったところで面倒くさく思われてしまうのでは無いかという不安もある。
だけど気になってしまっているからには言わないという選択は切り捨てられてしまった。

｢この芳香剤とかアクセサリーはメイくんの趣味ですか？｣
｢別に趣味じゃないよ｣
｢え？自分で買ったんじゃないんですか？誰かから貰ったんですか？｣
｢顔マジすぎるんだけどー｣

趣味じゃないと聞き一気に疑念が頭を占めた。
真剣な顔で問い詰めそうな私と正反対にメイは口元をにやつかせながら左手で私の髪をわしゃわしゃと撫でる。

｢ジュンちゃんから貰ったんだよ｣
｢ジュンちゃんから？｣
｢めっちゃ芳香剤買い集めるから２〜３日で新しいのに変えたりして最近もったいないって言って俺の車に置いてくんだよ｣

未だに疑念は完全には晴れない。
その様子を察したのか車を停めると電話を掛け始めた。
少ししてスピーカーモードに切り替えた通話中画面を見せられた。

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