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そして最終リハーサル
先程までとは顔付きが変わり歌にも演奏にも力が入っているのが分かる。
外には既に会場の入り待ちの列も出来ているようで、いよいよだと私まで緊張してしまう。
リハーサルも終わり、もう1度楽屋に戻るもメンバーの口数も減っており下手に何か言ってはいけないと私も静かに待っていた。
ステージの方からざわつきが聞こえるということは開場したのだろう。
それぞれが思い思いの時間を過ごしスタッフから声が掛かり円陣が組まれる。

「よし!じゃあ今日も全力で暴れるぞ!!!」

「「「「「えい、えい、おぉ〜〜」」」」」

「え!?」
「なに?」
「いや、気合い入れてると思ったのに気が抜けた感じだなーって」
「俺達はいつもこんな感じなんだよ」

一樹の爽やかスマイルで言われるとそれ以上は突っ込めなかった。
私は一足先に楽屋を出て2階の関係者席に案内されて椅子に座った。
初めてのライブをこんな風に経験するとは思わなかった。
2階という事もあり見えにくいかと思ったが意外とステージは見える。
会場内のBGMも徐々に大きくなり観客のボルテージも上がっていく。

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作者名:emilia | 作成日時:2016年10月13日 12時

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