第百十七話 ページ21
昼時を過ぎている為食堂は比較的空いていた
鬼崎「おばちゃーん!うどんちょうだい!」
食堂に入るなり俺はおばちゃんに声をかけた
食堂のおばちゃん「あら!鬼崎君!体調どう?怪我ばっかりだけど大丈夫なの?」
心配そうに俺を見つめるおばちゃん
鬼崎「怪我とか多いけど、おばちゃんのご飯食べたらすぐ元気になるから大丈夫!」
食堂のおばちゃん「あらー嬉しいこと言ってくれるじゃない?うどんに天ぷら付けとくわね!」
おばちゃんからのサービスを受け食堂の端で三郎を待つ
三郎は焼き鮭の定食を持って俺の前に座る
三郎は五年の中では1番関わりがない
嫌いというわけではない
ただ、お互い干渉し合わないのだ
1度も話したことが無いわけではない
いつもの奴らで課題を取り組んだ時に話しをした
それ以外は話という話は1度もない
少し気まずいような気がする
鉢屋「なぁ、」
切り出したのは三郎からだった
鉢屋「助けてくれてありがとう。」
箸が止まる三郎に連れられ俺の箸も止まった
鬼崎「なんだよ…改まって…」
鉢屋「正直に言うと今回の学園長のお使いは楽勝だと思ってたんだよな…」
三郎は俺に何を伝えたいのかイマイチ分からなかった
俯きながら話を続ける三郎
鉢屋「学園長からは戦況とかあの戦に関する情報を集めてこいって言われて、流石に勘右衛門と分かれて行動するのは厳しいと思って2人で行動はしたんだが、俺が油断して敵に捕まったんだよ。」
いつもの三郎とはかけ離れた三郎が俺の前に座っていた
鉢屋「拷問を受ける時に何度も自分の行動を悔やんだよ。あの時油断してなければって…」
少しづつ弱々しい声になる
鉢屋「俺は五年間何を学んだんだろうな…」
俺は立ち上がり三郎の横まで歩いた
鬼崎「三郎…君は五年間で何も学んでない訳じゃない。それに、この五年間で最高の仲間を作ったじゃないか。」
俺は三郎の隣に座り肩を叩く
鬼崎「誰も責めやしないよ。ただ、三郎と勘右衛門が無事に帰ってきてくれたことが1番大切なんだよ。いいか、三郎はいい時に自分の過信に気づいたんだ。時が悪ければ命を落としていた可能性だってあるんだ。」
鬼崎「俺が偉そうに言えたことではないけど、三郎は仲間思いで賢くて、変装が上手くて立派に忍たましてるよ。今回の一件は自信を無くすような事じゃないし、俺たち五年生の団結力がより一層の深まったって感じ。」
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雅 - 良かったです!!!!感動しました!!!!🥹✨続きも気になりますんで、待ってまーす🤗✨🍀 (2022年5月23日 10時) (レス) @page17 id: 0a092a0524 (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - これ面白いです!! 友情かー、良いなーーwww 続き待ってます (2022年3月6日 10時) (レス) id: 4bcda9126d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:牙桜 | 作成日時:2021年12月13日 19時