傍観者の友愛 ページ43
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僕がAちゃんと初めて会ったのは、僕が高校三年生の春。
バンド練習に、大倉が初めて連れてきたオンナノコが彼女だった。
昔から大倉はモテていたけど、でも女をモノとしか見ないタイプだったから。
正直このプライベートに近い状況を女に見せるのが意外で。
その点、僕のAちゃんへの注目は凄かった。
どんな娘なんやろうって。
注意深く観察して。なんとなぁく二人の関係性が見えた。
二人は世に言う一般的な恋人とか、友達とかじゃ無くて。
何だろう…。
でも、深い所でつながっているような、そんな関係のように見えた。
Aちゃんは、普通にかわいい女の子だった。
だけどそれだけ。
どこにでもいそうな、普通の普通の女の子。
だけど、途中で僕は気付いた。
それはAちゃんが作り上げた普通だって。
Aちゃんが意図的に、計画的に、理由は分からないけど作ったのが彼女自身。
そしてそれを大倉は理解していた。その意味で、秘密の共有者だったのかなぁ。
その後、僕は大学受験のために、丸と一緒に秋からバンドを中断して。
そして無事第一志望に合格した春、亮が僕らのバンドに加入した。
またえらいイケメンやなぁとも思ったけど。
僕的には、大倉が亮を連れて来たっていうのがこれまた意外で。
大倉からしたら、絶対嫌いなタイプやと思ったんやけど・・・。
もちろん亮は普通に楽器もできるし、歌も上手で。
また、バンドは楽しくなった。
・・・だけど、僕には何か“裏”があるように思えてならなかった。
Aちゃんが、久しぶりにバンド練習に来たのが僕が大学一年生の夏。
Aちゃんが臨時ボーカルをしたのが大学一年生の秋。
この頃には何となく、亮がAちゃんへ好意を向けているのが分かって。
見つめる視線の熱さから。(丸は気付いてなかったけど・・・)
だけど僕は不満だった。不満というか・・・その。
大倉はAちゃんのことを少なからず特別視しているわけで。
だからこそ、練習に連れてきたんだろうし。
Aちゃんからも、何だかんだ大倉を憎めないというか、
受け入れている感じはあったから。
その意味じゃ、大倉の方が先やん？
それに僕から見えた二人の関係からも、二人は離れてはいけない感じがした。
だけど。
その年の冬。
僕は亮からAちゃんと付き合うことになったと報告を受けた。
僕は、大倉のことが心配で堪らなくなった。
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なるせ*(プロフ) - 笹塚カナメさん» コメントありがとうございます!!共感していただけるのが作者としては一番嬉しいものです。感想ありがとうござました(*´▽｀*) (2018年5月16日 4時) (
レス) id: 7b25f3aafe (このIDを非表示/違反報告)
笹塚カナメ(プロフ) - 主人公の考え方、作者さんの表現力に感動いたしました。あっという間に読み終わってしまいました。これからも応援しております！ (2018年5月16日 2時) (レス) id: 180a39eeb3 (このIDを非表示/違反報告)
なるせ*(プロフ) - うさたぬき。さん» コメントありがとうございます（ ´∀｀）ここから佳境ですので続きもぜひぜひご覧下さい(*´∀`*)ノ (2018年4月11日 22時) (レス) id: 91b64b0a9a (このIDを非表示/違反報告)
うさたぬき。 - 続きが気になります！更新頑張って下さい＾＾ (2018年4月11日 16時) (レス) id: e14d5f519c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なるせ* | 作成日時：2018年4月2日 19時
