茶髪×ピアス ページ11
皆さん聞いて下さい。
同窓会で再会した幼馴染が、とんでもなくチャラくなってました。
「・・・どうしたの、その髪。」
「え？あぁ似合うやろー。」
「いや、そうじゃなくて。」
確かに似合うけれども。
茶髪でふわっとパーマ掛かってて、そんで耳かけ。
あの黒髪爽やかな忠義くんはどこに行ったのでしょう。
・・・それに。
「・・・ピアスは。」
「おん、開けた―。」
「開けたー、じゃないわ。何でまた。」
そういうのって“若気の至りでやっちゃいました”的なのじゃないの？
何三十過ぎて開けちゃってんのよ。
「酔っ払っててん。そんで前買ったピアッサーでパチンって。」
「・・・馬鹿か。」
「朝起きたら開いてて(笑)あ、俺開けたんやーって。」
「馬鹿だ、やっぱり馬鹿だ。」
「ええやん(笑)酔っ払ってたから痛みも無かったで？」
「そういう問題じゃないでしょ。」
「怖い顔すんなって(笑)」
そういって彼は私の眉間の皺をなぞるけど。
いやいや、そういうことじゃなくて。
「何で、Aの方が怒ってんねん。」
「・・・それは。」
そうだ。
なんで私はこんなに怒ってるんだろう。
別に関係ないのに。別に。
「・・・えー。でもA言うたやん。」
「・・・何を。」
「“大倉ならチャラくてもいい”って。」
「はぁ！？いつ！？どこで！？」
「高校生の時。」
「覚えてるわけないでしょ、そんなの！」
「・・・俺は覚えてたで？」
急に距離を詰めて私の瞳を覗き込む大倉。
相変わらず綺麗な顔。
ドキドキするのは仕方ない・・・と思う。
「・・・そ。」
「“何で覚えてるの”とか聞かないんやー(笑)」
「私の事からかってる？」
「おん。」
「死ね。」
「口悪っ(笑)」
気になるに決まってるじゃない。
何で覚えてるのかとか。
でも今更、今更聞けないでしょ。
そこまで無計画で進めるほど、もう私は若くない。
会話だけは昔のままだとしても。
「・・・ずっと気になってるからやん。」
「・・・。」
「なぁ、より戻さへん？」
「・・・・本気？」
「結構本気。」
ねぇ皆さん。
この恋は初めてもいいものでしょうか。
別れたのに、離れられなくて。気になっていて。
じゃあもういっか。
「・・・大倉ならチャラくてもいいと思うよ。」
「ふふ(笑)」
「・・・個人的には黒の方が好きだけど。」
「おい。」
end.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 96人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ジャニーズ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：なるせ* | 作成日時：2018年5月16日 4時
