¢。１７８。¢ ページ39
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カラオケを終えて外に出てみると、とうに日も暮れて
澄んだ秋の高い空には、いくつかの星が煌めいてた。
だいぶ冷たくなった夜の冷気が
火照った頬を優しく撫でて
昂っていた気持ちを、そっと冷ましていく。
そして、どこか冷静になった頭の芯は
もう…、今日は
大野くんには、この想いは伝えられないんじゃないかって…
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「えー大ちゃん、次も行こうよぉ」
智「行かねーっつってんじゃん」
「いーじゃん。うちら、奢ったげるから♡」
「ね、行こ行こ♪」
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そんな会話が後ろの方から聞こえてきて
今も大野くんの周りにはたくさんの人が溢れて
彼とふたりきりになれるチャンスなんて、到底ありそうもない。
思えば、こんなに大勢の人がいる時に
告白するタイミングなんてあるわけないか…って
今日のことをずっと考えていたくせに
いちばん肝心なことを考えていなかった自分に苦笑いした。
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…もう、
…‥帰ろう、かな
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３次会のファミレスには行かずに
帰ろうとしている女の子たちの輪に加わろうと
駅への道のりに、足を向けようとすると
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智「、Aちゃん、」
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少し焦ったような声が後ろから聞こえて
振り返ると、人の輪から無理やり抜け出してきた大野くんが
ほんのり白い息を吐きながら
慌てて私に追いついて、隣に並んだ。
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智「Aちゃん、もう帰る？」
「…‥、大野くん、は？」
智「一緒に帰ろ。送ってく」
「、ぇ、…でも、先輩たち、」
智「あいつらはいーの。つーか、逃げさせて(笑)」
「…、」
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逃げさせて…、か
そうだよね
私のことなんて
都合の悪い時に使う、口実のひとつでしかないのに…
その言葉に、こんなにショックを受けている私は
一体、何を思い上がっていたんだろう
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そのまま無言で駅の改札を抜けて
でも、大野くんとは反対側のホームだから
ここでいいよって、俯いたまま小さな声で言うと
その顔は見れないけど、たぶん困った顔をしてる大野くんは
戸惑いを隠せない、しばらくの沈黙のあと
…どうして？、って…
その一言が、胸に突き刺さって
どうして？どうして私はこんなに卑屈になってるんだろうって
そう思ったら
涙で視界が、じわぁ…って滲んだ
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ハルキ(プロフ) - しずくさん» しずくさん、コメントありがとうございます。私もあのお二人が大好きで、他にもタイトルお借りしちゃってるお話がいくつかあります(^^; いいですよねぇ、彼らの音楽...。今このお話しは休止中ですが、別のお話が完結したら戻って来ます。そしたら是非遊びに来て下さい。 (2020年5月7日 0時) (
レス) id: dcc28921ba (このIDを非表示/違反報告)
しずく(プロフ) - 初めまして。題名に惹き付けられ(歌ってる二人組が大好きなので)読みだしたら止まらず一揆に読まさせて頂きました。こちらのお話の続きを読みたいです！首を長くして待っていますのでよろしくお願いします。 (2020年4月14日 23時) (レス) id: 9da94b7189 (このIDを非表示/違反報告)
さゆ(プロフ) - こんにちは。このお話、何度読んでも好きです。このお話の先をずーっとずーっと待ってます。いつか続きを読ませて下さいね。楽しみにしてます。 (2017年12月12日 9時) (レス) id: b1ca40d54c (このIDを非表示/違反報告)
yumi(プロフ) - この作品大好きなんです。何時までも待っているので、ぜひ続けて下さい。お願いします。 (2016年12月9日 22時) (レス) id: 50e5f43973 (このIDを非表示/違反報告)
ハルキ(プロフ) - しほさん» しほさん、ありがとうございます(*´ω｀)♪このお話が占ツクでいちばん好き、と言っていただけるなんて、もう嬉しいやら申し訳ないやらです。。。更新再開したら、お待たせした分ふたりを思いきりイチャイチャさせようと思いますので、楽しみにしてお待ちくださいね。 (2016年6月19日 10時) (レス) id: b6e2b0db31 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ハルキ
| 作成日時：2015年9月15日 8時
