¢。１６９。¢ *sho ページ30
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智「…‥翔くん」
翔「…なに？」
智「…‥眞白は、…ちゃんと翔くんのこと好きだよ」
翔「……」
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そう、ぽつりと呟くと
俺へと視線を合わせた智くんは、少し困ったように笑った。
俺はと言えば
そんなことを切り出されるなんて思ってもいなくて…
西日に照らされ、キラキラとオレンジ色に染まる、
智くんの顔を、ただ呆然と見つめた。
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智「…どんなだって、…眞白は翔くんを選んだんだ」
翔「……」
智「…腰抜けの、…‥俺なんかじゃなくてね」
翔「……」
智「…‥だから、ちゃんと自信もって…？」
翔「…、」
智「……翔くんが揺らいだら、…あいつだってきっと、‥不安になる」
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まるで俺の心中を察しているかのように
言葉を紡ぎ出す智くんには
もう、何もかも見透かされてるみたいで…
好きな人を奪われても、なお
こうやって友達としてい続けてくれる彼の優しさに
いつまでも甘え続けてる俺は
どれだけ不甲斐なく、あざとい人間なんだろう。
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俺が何も言えずにいると
照れくさそうにふふっと笑って目を伏せた智くんは
何かを思案するような沈黙のあと、
ピストル音とともに競技が始まった、グラウンドへと視線を向けた。
そして、一斉にスタートした生徒たちの中に
苦手ながらも、一生懸命に走る彼女の姿を見つけると
それを真っ直ぐに見つめて、穏やかな笑みを頬に浮かべて…
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結局は…、眞白の気持ちの問題じゃないんだ。
俺が乗り越えられない壁は
眞白の気持ちを振り向かせられないことじゃなくて
どこまでも器の大きい、
この人の存在を、いつまでも越えられない俺自身なんだ
そして、俺がいつまでも不甲斐ないから
智くんだって、すぐにでも息吹き出しそうな目の前の恋に
…今一歩、踏み出せないでいるのかもしれない＿＿＿＿
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智「…‥あれ。」
翔「……」
智「…・・なんか、固まってね？」
翔「…なに？」
智「Aちゃん。…完全にフリーズしてる」
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智くんの言葉に、はっと我に返って
ふとグラウンドを振り返ると
確かに、そこには
引いたクジを凝視したまま
呆然と立ち尽くすAちゃんの姿があった。
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ハルキ(プロフ) - しずくさん» しずくさん、コメントありがとうございます。私もあのお二人が大好きで、他にもタイトルお借りしちゃってるお話がいくつかあります(^^; いいですよねぇ、彼らの音楽...。今このお話しは休止中ですが、別のお話が完結したら戻って来ます。そしたら是非遊びに来て下さい。 (2020年5月7日 0時) (
レス) id: dcc28921ba (このIDを非表示/違反報告)
しずく(プロフ) - 初めまして。題名に惹き付けられ(歌ってる二人組が大好きなので)読みだしたら止まらず一揆に読まさせて頂きました。こちらのお話の続きを読みたいです！首を長くして待っていますのでよろしくお願いします。 (2020年4月14日 23時) (レス) id: 9da94b7189 (このIDを非表示/違反報告)
さゆ(プロフ) - こんにちは。このお話、何度読んでも好きです。このお話の先をずーっとずーっと待ってます。いつか続きを読ませて下さいね。楽しみにしてます。 (2017年12月12日 9時) (レス) id: b1ca40d54c (このIDを非表示/違反報告)
yumi(プロフ) - この作品大好きなんです。何時までも待っているので、ぜひ続けて下さい。お願いします。 (2016年12月9日 22時) (レス) id: 50e5f43973 (このIDを非表示/違反報告)
ハルキ(プロフ) - しほさん» しほさん、ありがとうございます(*´ω｀)♪このお話が占ツクでいちばん好き、と言っていただけるなんて、もう嬉しいやら申し訳ないやらです。。。更新再開したら、お待たせした分ふたりを思いきりイチャイチャさせようと思いますので、楽しみにしてお待ちくださいね。 (2016年6月19日 10時) (レス) id: b6e2b0db31 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ハルキ
| 作成日時：2015年9月15日 8時
