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『何があったか報告して。』
時雨「あいつが来てんねん。早よ逃げるで!」
急な話の展開に中也には何が何だか分からなかった
だが何か、良く無い事が起こっていると直感的に感じた。
中也「おい、何が起こってんだよ!」
時雨「嵌められたんや。ここのマスターが死んでんのが見つかったんや」
『え?でもさっきカフェ・モカ持ってきてくれたよ?』
時雨「云うたやろ?嵌められたって…」
パンッ
銃声によって話が途中で切られた
銃弾の飛んで来た所を見るとそこにいたのは…
『マスター...』
顔の半分がマスターの、もう半分は見知らぬ男
いや、見たことはあるし、知っている顔だ。
『何でここに居るんだい?永世くん』
永世「久し振りだね、先生。会えて光栄だよ」
時雨「何であんさんがここにおんねん」
殺気が剥き出しになった時雨。店内だというのに飛び交う銃弾。
A、時雨は中也の異能によって生き延びていた
『何しにきたの?態々会いにきてくれたの?マスターを殺してまで?』
永世「そうだね。あたしはまだAと契約するの、諦めてないし♪」
時雨「おいこら、Aはわいと契約してんねん。手ぇ、出すな」
子供の、おもちゃの取り合いの延長戦のようなやり取りに見える
中也が完全に空気になっている。
だがそれくらい、この場の話は分かり得ないものだった
永世「君を殺せば問題はない。違うかい?」
『僕は死んでも永世君と契約はしないよ。良い加減あきらめてほしいね…』
髪をワシャワシャと乱暴に搔きむしるA
時雨は相変わらず殺気を放っている。
永世「時雨くんは悪魔族の恥さらしだ。悪魔の名を汚したんだ」
時雨「止めろや」
永世「Aが生きていないと、自分も生きていけないんだよね…ふふ、凄くみじめだよ、その顔」
時雨「あんさん、好い加減にせえや‼」
永世「いいねぇ、好いよ!そうこなくっちゃね!」
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作者名:仮面の少年 x他1人 | 作成日時:2016年3月8日 23時