<21>ー時雨と一月 4- ページ23
『で、首領に着いて来た所に居たのが君達ってことさ。質問は?』
中也「おい待て、A、彼奴とキスしたのか?!」
時雨「契約の為や。深い意味なんてあらへん」
明らさまに不機嫌になる中也。
太宰「う〜ん、それは頂けないですね。
私に隠れて浮気していたと云うことですか?」
『は?!』
芥川「僕にも内緒で...」
『え、ちょ?!』
中也「ワナワナ))っーーーーーー!!!!A!来い!」
『ち、違うって!』
▼A 中也 ログアウト
時雨「あんさんら、ホンマにキスしたん?」
太宰「真逆。センセには中也が居るからね」
時雨「ふーん...」
詰まらなさそうな顔をする時雨。
芥川は何を云うこともなく唯々椅子に座っているだけ
太宰「それに私は君に興味が湧いてきそうだ」
時雨「わいに?はっw無駄やで。」
太宰「ふふ、落としがいがありそうだね」
ーーー一方Aと中也は……
『中也くん、中也くん!』
中也「……」
『…止まり給え!』
中也「ぉわ!」
Aに引っ張られ、倒れそうになる中也。
それをしっかりと受け止めるA。中也の方が小さいためすっぽりと腕に収まる。
Aの香りが、中也の鼻を擽る。それと共に、涙腺も刺激された。
中也「…放せよ」
『放す訳ない。放したらまた先々行ってしまう。そうだろう?』
中也「………」
『何を怒っているんだい?僕、何をした?』
中也「…何もしてねぇよ」
『じゃあなぜ!』
中也「それだよ!!」
腕の中にいた中也がAを振り解いた。
瞳は涙でいっぱいだった。
中也「お前さ、どんだけ無意識なんだよ。俺が我慢してんの知ってんだよな。なんなの?俺の反応見て楽しんでんの?なぁ、なんか云えよ」
『…ごめん』
中也「何で謝んだよ。俺が聞きてぇのはそんなんじゃねぇ。」
『……じゃぁ、なんて云えば良いの?中也君は僕に何を望んでるの?』
中也「………」
ー“何”
ーそんなの、俺にだって分かんねぇよ
『ごめん、明日からは、時雨に頼むよ。』
中也「え...?何言って…」
『…明日からは、来ないで、いいから。
無理はさせたくない。今まで気付かなくて、ごめんね』
二人の間に、深い亀裂が出来た瞬間だった...
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作者名:仮面の少年 x他1人 | 作成日時:2016年3月8日 23時