検索窓
今日:3 hit、昨日:2 hit、合計:92,625 hit

<21>ー時雨と一月 4- ページ23

『で、首領に着いて来た所に居たのが君達ってことさ。質問は?』
中也「おい待て、A、彼奴とキスしたのか?!」
時雨「契約の為や。深い意味なんてあらへん」

明らさまに不機嫌になる中也。

太宰「う〜ん、それは頂けないですね。
私に隠れて浮気していたと云うことですか?」
『は?!』
芥川「僕にも内緒で...」
『え、ちょ?!』
中也「ワナワナ))っーーーーーー!!!!A!来い!」
『ち、違うって!』

▼A 中也 ログアウト

時雨「あんさんら、ホンマにキスしたん?」
太宰「真逆。センセには中也が居るからね」
時雨「ふーん...」

詰まらなさそうな顔をする時雨。
芥川は何を云うこともなく唯々椅子に座っているだけ

太宰「それに私は君に興味が湧いてきそうだ」
時雨「わいに?はっw無駄やで。」
太宰「ふふ、落としがいがありそうだね」

ーーー一方Aと中也は……

『中也くん、中也くん!』
中也「……」
『…止まり給え!』
中也「ぉわ!」

Aに引っ張られ、倒れそうになる中也。
それをしっかりと受け止めるA。中也の方が小さいためすっぽりと腕に収まる。
Aの香りが、中也の鼻を擽る。それと共に、涙腺も刺激された。

中也「…放せよ」
『放す訳ない。放したらまた先々行ってしまう。そうだろう?』
中也「………」
『何を怒っているんだい?僕、何をした?』
中也「…何もしてねぇよ」
『じゃあなぜ!』
中也「それだよ!!」

腕の中にいた中也がAを振り解いた。
瞳は涙でいっぱいだった。

中也「お前さ、どんだけ無意識なんだよ。俺が我慢してんの知ってんだよな。なんなの?俺の反応見て楽しんでんの?なぁ、なんか云えよ」
『…ごめん』
中也「何で謝んだよ。俺が聞きてぇのはそんなんじゃねぇ。」
『……じゃぁ、なんて云えば良いの?中也君は僕に何を望んでるの?』
中也「………」

ー“何”
ーそんなの、俺にだって分かんねぇよ

『ごめん、明日からは、時雨に頼むよ。』
中也「え...?何言って…」
『…明日からは、来ないで、いいから。
無理はさせたくない。今まで気付かなくて、ごめんね』



二人の間に、深い亀裂が出来た瞬間だった...

<21.5>ー太宰と時雨ー→←<20>ー時雨と一月 3ー



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (60 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
79人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:仮面の少年 x他1人 | 作成日時:2016年3月8日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。