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<16>-先生喪失編 final- ページ17

時雨「秋雨紅葉」

そう呟いた刹那、時雨の背後に大きな紅葉の木が姿を現した。
あっという間にその木は枝々に紅葉の葉をつけた。燃える様な紅葉だ。
すると、彼らの隙間にヒンヤリとした風が吹き抜けた…
妖々と揺れていた紅葉が、風に拐われ散り始めた。

時雨「見惚れ過ぎには、注意やで?皆サン♪」

ポート・マフィアの人間は、その言葉を聞くと皆目を逸らした。
紅葉は床一面に散り広がりあっという間に真っ赤に染めた。

時雨「文字通り、焼き散れ。」

一瞬の、それこそ瞬きもする間も無く周りが火の海と化した。
マフィアの者は急いでその場を離れた。
然し、敵は薔薇のツルに絡まれ火の海に飲み込まれた。

『ん〜、良い声だね。』
時雨「せやな、んでA。何で態々わいを呼んだねん。わい、折角のんびりしてたんで?ほんま、色々説明してほしいわ。」

あちこちに撥ねている髪を乱暴にかき乱す。
そんな彼は靴の裏に血が着いている事何て、気にも止めていないんだろう。

紅葉「待て小僧、事情が知りたいのはお主だけでは無いぞ。」
時雨「ん?わいの事かいな?」
『あー、紅葉?時雨は人間の寿命を軽く超えてるから、小僧ではないと思うよー』

きしし、と可愛らしく笑うこの青年が?人間の寿命を越えている?
訳が分から無い事ばかりだった。然し只一つ明確なのは、Aが無事に帰ってきた事。
それが明確なの二つの理由がある。
一つは己の目の前にAがいること。
そしてもう一つは…

中也「A‼大丈夫か?!」
『お?中也くんじゃないか。今回は助かったよ、君がいてくれて良かった。ありがとう』
中也「え、い、いや…」
『ん?』

其々が部下や上司に指示、連絡している中でAと中也はコンテナの後ろにいた。

時雨「…」

時雨が見ているとも知らずに、ね




中也「ん、ちゅっ……」
『ふ、んんっ…///』
中也「っはぁ、俺が怒ってんの、分かるよな?これっぽっちじゃ全然足りねぇよ。」
『ま、待って!ここ、外だし、ね?夜が良い…かな////』

ちっ、と短い意思表示。
擦れ違いざまに耳元で「嫌だって云っても聞かねぇからな」と呟いたのは
中也が本当にAを大切に思っていて、手放したくないがための感情の不器用な表し方なのだろう




次回からは時雨とAとの関係・過去等が少しずつ明らかになっていきます!
多数のヒット、お気に入り、ありがとうございます!!
良かったらお星様も(((拳
これからもよろしくお願いします!

<16.5>時雨・異能紹介→←<15>ー先生喪失編last spurt2ー



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作者名:仮面の少年 x他1人 | 作成日時:2016年3月8日 23時

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