研究所の薔薇ｰ男主ｰ【文スト】 (ページ14)

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<13>ｰ先生喪失編6ｰページ14

─一方Aの方では…

『ふんふふーん♪』
｢おぃ｣
『ふふんふふーん♪』
｢おい！｣
『お、やぁやぁどうしたのかな？』

目隠しをされたまま声のする方を向く

｢そっちじゃねぇ、こっちだ！｣

と云って深緑の髪を握る。
『あぁ、そっちだったのか』と云うA。
痛そうな素振りは一切見せない、否、本当に痛くないのだろう

『んで、どうしたんだい？』
｢手前ぇ、アフラトキシンに手ぇ出してねぇよな｣
『アフラトキシン…あぁ、石鹸水に浸けて燃やしたよ
僕の優秀な部下がね。』
｢なっ！るふざけやがって！おい！こいつ殺しちゃ行けねぇのかよ！｣

どや顔で再び鼻唄を歌い出すA。
その様子を見て、ボスらしき人物が問い掛ける

ｰ余裕綽々って感じだなｰ
『そりゃぁねー、死んだって悔いはないさ
あ、強いて云うのであれば君達の悔しがる顔が見れないのが残念かな』

Aは壁に寄り掛かるようにして座っている
手首は組織の奴等から見えない、死角になっている

『アフラトキシン…あれは黴の一種だ。あれを、どう使うつもりだったの？』
ｰありゃあ、裏では高値で取引されてんだ。
一種の興奮剤と同じさｰ
『でもあれはほぼ100%の確率で癌になる
それが分かってて買う奴なんて…』
ｰ居るんだよ、バカな奴等がなｰ

『ふぅーん』と興味無さげに反応するA
と、再び電話がなった

ｰあ？あぁ、ﾁｯ...おら、ボスからだとｰ
『ん？もしもし？』
森｢Hello,This is Mori.(もしもし、森だ。)｣
『I see.What up?(分かってます、どうしました？)』

森だ。再び、二人しか聞き取れない会話が始まる。

森｢Dazai,Ko-yo-,kazi-,Akutagawa,and Tyu-ya goes to their hideout.
(太宰君、紅葉君、梶井君、芥川君、そして中也君が彼等のアジトに行った。)｣
『Yes(はい)』
森｢You sit quickly.(君は大人しく座って居るんだ)｣
『What do you think,who I am.
(あなたは私を誰だと思ってますか？)』
森｢What?(何だって？)｣
『I finished break restraint yet.
If I move,I kill them.OK?
(拘束は既に壊しました。もし私が自由に動けるなら、彼等は僕が殺します。良いですか？)』

内容は、恐ろしいほど簡潔なものだ。
だが首領は、それを制した。

森｢No,You sit quickly.OK?
(ダメだ、君は大人しく座って居るんだ。良いね？)｣
『Ok.(分かりました)』

さぁ、これから血塗れのショーが幕を開ける