<12>ー先生喪失編5ー ページ13
太宰「分けれたよ。袋は?」
中也「焼却炉にいれて燃やせ。その前に全員マスク着けとけ」
は?!っと聞き返す太宰だが、Aと暮らす時間が一番長い中也。今は彼にしか分からないこともある。彼に、従うしかない。
ボッ
一瞬で灰になったビニール。
爛々と燃え盛る炎の中で、灰が踊っていた…
芥川「水、入りました」
中也「今からすげぇ臭いするけど、吐くなよ」
滅茶苦茶な忠告を残し、手にしていた酸性石鹸をドラム缶の中に流し込んだ。
中ではふつふつ、と不気味な音がなっている
すると、鉄の錆びた、いや、もっと云うならば“返り血を浴びた自身”の臭いが充満する
芥川「っ!」
芥川が咄嗟に口を手で覆った。当然だ。
まだ戦いにも血にも慣れていない彼には、
キツすぎる物だ。
太宰や中也でさえも、表情が歪む...
其ほど、充満している臭いは血に近かった
中也「19.20.21.22.23.24.25」
そこまで数えると、焼却炉にドラム缶を蹴り入れた。急いで蓋を閉める。3人とも、顔色がよくない。それは誰が見ても一目瞭然だった。
中也「…俺らの仕事は、終わりだ。戻るぞ」
太宰「あぁ、そうだね」
芥川「っ...っ......」
芥川には刺激がキツかったようで、死んだ仲間を思ってか、涙を流している
キィ...
森「お疲れ様。大丈夫かい?」
中也「えぇ。Aの命令通り、薬は処分しました」
森「そうか、では早速だが作戦を伝えよう」
手順はこうだ。
まず梶井の檸檬型爆弾を上から投げ込む。
このときAが傷付かないように梶井本人が抱き付いて守るらしい。
次に、視界不良になってる所に芥川の羅生門。
これで敵の大半の戦力は削げる算段だ。
その後、視界が晴れ次第各自の暴れて良い、と云うことに成っているらしい。
敵が全滅したところで、Aを連れて帰る。
以上が作戦らしい
…梶井が抱き付くのが不服だが、致し方無いか...
行くのは太宰、中也、芥川、梶井、紅葉。
それに加え各々の部下達だと云うことだ。
時計を見ると、約束の時間の45分前。
ここから廃工場までは車で凡そ10分程度...
混んでいなければ、の話だが。
森「私がいけないのは心外だが、好きなだけ暴れてくれ給え。」
「「「「「はっ!」」」」」
中也「(A...もう少しだけ、待ってろよ)」
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作者名:仮面の少年 x他1人 | 作成日時:2016年3月8日 23時