ちびっ子英霊のカルデア日記【FGO】 (ページ2)

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守護英霊召喚システム・フェイト。

英霊を召喚するためのカルデアの発明品である。
マスターと英霊、双方の了承が得られた際に初めて召喚され、一度召喚されれば役目を終え退去した英霊と再契約も可能にする代物である。

さて、そして今日もそのシステムを使い一人の英霊が呼び出されていた。

だがしかし、英霊とは言っても________

「さーゔぁんと『きゃすたー』！しょーかんにおうじ、さんじょうしました！あなたが『ますたぁ』ですか？」

とても可愛らしい幼女である。

カルデアにも子供の姿の英霊はいるけど、精神年齢も身体も一番小さい幼子のではないだろうか？

舌っ足らずで言い慣れない様子だが必死に話そうとするその様子に、召喚したカルデアのマスター「藤丸立香」と立ち会っていたデミサーヴァントにして彼の後輩「マシュ・キリエライト」は口元を綻ばせる。

「うん、そうだよ。お名前言えるかな？」
「えっとですね、Aです！」

小さな英霊の前にしゃがみ目線を合わせながら名前を問えば、笑顔で名前を名乗る様子に謎に母性的な何かが芽生えそうになった。

ダメだ、ロリコンは悪しき文化。

とりあえず頭を撫でてはあげるけど。撫でてやっているとAは隣にいるマシュが気になったのか、首を傾げながらマシュを見ていた。

「おねーさんは？」
「私はマシュ・キリエライトと申します。よろしくお願いします、Aさん」
「よーしくおねがいしましゅ」

ぺこり、とお辞儀をして挨拶をする小さな英霊に「ご、ご丁寧にありがとうございます」と、こちらも頭を下げている。

その様子を見ながら立香は立ち上がるとAに手を差し伸ばした。

「じゃあ、カルデアの中を案内するから着いておいで」
「はい！ますたぁ！」

差し出された手をキュッと握るとAはマシュの方も見て「おてて！」とマシュの方にも空いている方の手を差し伸ばした。

「え、私もいいんですか？」
「うん！おててつなぐ！」

マシュを見上げながら手を繋いで貰えるのを待っているAにマシュは微笑してから「ではそうしましょう」と小さな英霊の手を握った。

ちなみに「なんだか親子みたいな絵面になっている」ということを絶対に言ってはいけない。