99 N side ページ9
１人、また１人と地面へ積み重なり合う人垣。
当然喚起なんかも出来ず、腐臭漂うその中。
一点の場所に留まっていても相手から飛び込んできてくれるから作業はいたって簡単だ。
血濡れた氷の剣を手にし、死なない程度に急所を外して断ち切るだけ。
これでもまだ半分くらいだろうか。
気の弱い奴らが逃げ出すと後々面倒だから扉は蔦と荊で塞いでやったけれど。
聞こえてくる門を叩く叫び声はどこまでも情けない男達の象徴で、仲間割れさえも起こり始める。
襲いかかってくる竜巻が傷口を逆なでし、あちこちに血を飛び散らせるのは不愉快だが。
その根源の男を気絶してやればそれもすぐに収まるわけで。
「ファータッ!!出てこい！」
気づかれてしまった以上、隠す必要は無いと判断し。
精霊たちを召喚し共に駆除を手伝うように言いつければ。
この作業に苦言を呈していない者達が喜び勇んで光の球となって現れ、人の形へと具現化されていく。
普段は手のひらに収まる程度の大きさだが、少しチカラを与えてやれば人と同様の大きさまで巨大化させることも出来るわけで。
『久しぶりに大暴れさせて頂きますよっ!!』
その声に了承してやれば、言葉通りにあちこちで暴れ出すファータたち。
美しい姿を持つ彼らの戦いは、人間のように無様なものでは無い。
いつどの瞬間を切り取っても美しい動きで見事までに敵を倒していく。
それは、飛び散る鮮血さえも綺麗だと思わせるほど。
好き勝手に動き出す彼らに任務を預け、少しずつチカラを個々に与えることに専念するため壁に背を預ける。
目の前で繰り広げられる数々の戦闘を他人事のようにぼうっと眺めていた俺は。
「みーっけ。精霊遣いさん？」
ニタァ、と気味の悪い笑みを浮かべた男の登場に。
完全に油断していた俺は咄嗟に飛び退くことが出来なかった。
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まぁや(プロフ) - くみさん» くみ様のお言葉が大野さんまで届きますよう…。そんな風に思って下さっていて嬉しいです！これからも楽しんで頂けますよう頑張ります!! (2014年5月11日 23時) (
レス) id: a8436af674 (このIDを非表示/違反報告)
まぁや(プロフ) - ツバサさん» ありがとうございます！嬉しいです^^ 少し危ないｶﾝｹｲ…どこまで堕ちて行ってしまうのか。救い出してくれることを祈るばかりですね…！ (2014年5月11日 23時) (レス) id: a8436af674 (このIDを非表示/違反報告)
まぁや(プロフ) - ままさん» そうですね。そう願うばかりです……が……その辺りを楽しみにして頂けたらと思います！ (2014年5月11日 23時) (レス) id: a8436af674 (このIDを非表示/違反報告)
まぁや(プロフ) - ワカツキさん» 大野さんがついに動き出しちゃいました…！ (2014年5月11日 23時) (レス) id: a8436af674 (このIDを非表示/違反報告)
くみ - 大野さん、美しい松本さんを見つけたからまさか二宮さんは用済みとか言わないでね！相葉さん、二宮さんのピンチを救ってあげて下さい！と、いつも感情移入しながら見ています。更新、楽しみにしています！ (2014年5月11日 4時) (携帯から) (レス) id: d6906b49f1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まぁや
作成日時：2014年4月24日 18時
