31 N side ページ31
案の定、何らかの気配に気がついたんだろう。
不思議そうに俺の背後に視線を向ける相葉さんと、その連れ。
ファータが見える人は限られているけれど、間違いなく生物系を持つ奴らは見えてしまうはず。
それがもし、噂で広がってしまったら？
こっちの意志など関係なく変な研究機関に売り飛ばされるのがオチだろう。
……こういうときは、シラを切り通すに限る。
「何か俺の顔についてます？」
「え？……あ、いや！えっと……」
「今、二宮くんの後ろに何かいなかった？」
挙動不審になる相葉さんとは違い、ハッキリと物を申してきた生田の方へ眉をしかめてみせれば。
気分を害させたとでも思ったのか、あっ、と声を漏らして体の前で両手をブンブンと振った彼。
「ごめん、こっちの話。また変なのが見えたのかもしれないし」
「あぁ……大変ですね」
能力の性質上、そういうのが見えることもあるのかもしれない。
まぁとにかくそう誤解してくれるに越したことはないし、と適当に相づちを打てば。
ごめんな、と手を合わせて謝罪してきた彼がバツの悪そうな表情を浮かべて、居心地悪そうに辺りに視線を走らせ始める。
ほぼ初対面の人に突然変なこと言ったんだもんな。
俺としてもあまりこの場所には居たくないし。
さっきから吹き始めたこの強い風……多分、あの好奇心旺盛な妖精が俺を急かしているんだろう。
「じゃ、また午後にね、相葉さん」
「あ、うん！頑張ってねっ！」
ヒラヒラと手を振り、気にしてないよとでも言うように笑顔でその場を後にすれば。
待ちきれないとでも言うように辺りに吹いていた風が一点に集中し、俺の目の前で小さな竜巻を作り上げていく。
……ったく。
一目のつかない森の中へと駆け込めば、ついてきた竜巻が大量の葉っぱを巻き上げ、ヒラヒラと舞い落ちるその中からファータが姿を現した。
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まぁや(プロフ) - 天和さん» こんばんは！ついに1章の間に紫さんが登場することは適わず…(失笑) 出会いをとくに慎重に書きたいが為の策です、ご了承下さいませ…。精霊さんとニノさんの間にある信頼関係、感じ取って頂けましたでしょうか？2章もぜひぜひ！楽しみにして頂けると嬉しいです^^ (2014年4月5日 20時) (
レス) id: a8436af674 (このIDを非表示/違反報告)
天和(プロフ) - まぁやさんこんばんは(^o^)/全く現れないじゅんくんに、こちらまでドキドキです(笑)にのちゃんの精霊？さん、どうしたんでしょう。たくさんの思いが交差してますね…続き、楽しみにしてます！ (2014年4月3日 23時) (レス) id: c779d7d0d2 (このIDを非表示/違反報告)
まぁや(プロフ) - 和希さん» 初めまして！コメントして下さりありがとうございます！二宮さんは担当様ということもあり、特に気をつけて書いてるので、そう言って頂けて本当に嬉しいです^^ 和希さまに楽しんで頂けるよう頑張りますね！ (2014年3月26日 23時) (レス) id: a8436af674 (このIDを非表示/違反報告)
まぁや(プロフ) - あびさん» ありがとうございます！気に入って頂けて嬉しい限りです(*^^*)さすがあび様！観察眼が鋭くていらっしゃいますね(笑)その通り、今回最も活躍するのは頭脳明晰なあの方だと思ってます♪ (2014年3月26日 23時) (レス) id: a8436af674 (このIDを非表示/違反報告)
和希 - 初めまして！以前から、まぁやさんが書く二宮さんはとても綺麗で大好きでファンでした！！続き楽しみに待ってます！ (2014年3月26日 14時) (レス) id: ece69d2262 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まぁや
作成日時：2014年3月19日 20時
