22 N side ページ22
外出許可なんて必要無い。
生徒が勝手に脱出しないように張られた見えないレーザーによる結界を、能力で少し操って。
異常が出ない程度に、出入りできるだけの隙間を空け、高い鉄鋼の柵を跳び越えた。
この学園の警備も容易いものだ。俺にとっては。
広い敷地に建てられた学園は普通の人間との関わりを絶つため、バリケードを張り通常では見えないようになっていて。
巨大な森の中に埋もれていることもあり人工衛星にも映らない。
つまり、外の世界に出るためにはそれなりの時間と労力がかかるわけだけれど。
「ファータ」
そうポツリと呟けば、水色の混じった白炎が音を上げて生まれ。
『お呼びですかっ？』
空色の髪を後頭部で纏め、ノースリーブと短パンを身につけた快活そうな少女へと変貌する。
「長話してる時間は無いんだ。手伝って」
『もちろんですっ！では、ちょっと失礼！』
まるでそこに地があるようにスニーカーで蹴って、クルリと宙を一回転した彼女は嬉しそうに微笑んで。
再び灯火へと姿を変えると、渦巻きを作りながら俺の周りを取り囲み溶けるように消えていく。
体の中に感じる、確かなチカラ。
さっきファータが見せたのと同じように強く地面を蹴れば、跳躍力が極端に上がった体が簡単に天高くへと飛び上がる。
対象がいる場所が分かれば、また違うファータを呼び出すんだけどね。
今日は一から探さなきゃならないから。
さぁ、どこにいる？
すっかり闇に包まれた世界を駆け抜けて。
本能の赴くままに行き着いた先は、色とりどりの光が瞬くネオン街。
スーツを着た男たちが大声で笑い合い意味の分からぬ事を喚くウルサイ世界ははっきり言って好きじゃない。
早く見つけて大野さんのもとへ帰ろう。
そんなことを考えながら、ビルからビルへと飛び移り姿を探し回った。
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まぁや(プロフ) - 天和さん» こんばんは！ついに1章の間に紫さんが登場することは適わず…(失笑) 出会いをとくに慎重に書きたいが為の策です、ご了承下さいませ…。精霊さんとニノさんの間にある信頼関係、感じ取って頂けましたでしょうか？2章もぜひぜひ！楽しみにして頂けると嬉しいです^^ (2014年4月5日 20時) (
レス) id: a8436af674 (このIDを非表示/違反報告)
天和(プロフ) - まぁやさんこんばんは(^o^)/全く現れないじゅんくんに、こちらまでドキドキです(笑)にのちゃんの精霊？さん、どうしたんでしょう。たくさんの思いが交差してますね…続き、楽しみにしてます！ (2014年4月3日 23時) (レス) id: c779d7d0d2 (このIDを非表示/違反報告)
まぁや(プロフ) - 和希さん» 初めまして！コメントして下さりありがとうございます！二宮さんは担当様ということもあり、特に気をつけて書いてるので、そう言って頂けて本当に嬉しいです^^ 和希さまに楽しんで頂けるよう頑張りますね！ (2014年3月26日 23時) (レス) id: a8436af674 (このIDを非表示/違反報告)
まぁや(プロフ) - あびさん» ありがとうございます！気に入って頂けて嬉しい限りです(*^^*)さすがあび様！観察眼が鋭くていらっしゃいますね(笑)その通り、今回最も活躍するのは頭脳明晰なあの方だと思ってます♪ (2014年3月26日 23時) (レス) id: a8436af674 (このIDを非表示/違反報告)
和希 - 初めまして！以前から、まぁやさんが書く二宮さんはとても綺麗で大好きでファンでした！！続き楽しみに待ってます！ (2014年3月26日 14時) (レス) id: ece69d2262 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まぁや
作成日時：2014年3月19日 20時
