華蝶風月、地獄の閻魔 ページ19
嫌だ、誰も死ぬな。
死んだらダメだ。
誰も傷付くな。
痛いのはやめだ。
誰がこうした？
はて、誰だったか。
歪んだ視界の中に、微笑むビアンキ。基兄の姿。
そして、それの前に立つのは、綱吉。そしてリボーン。
周りに立つのは、見知った人達。
導き出される答えは、今までに傷付いた誰かがいること。
その思考の裏に、リボーンの声。
「兄である骸と、家族のように過ごしてきた俺達。
命はどっちも守りてぇ。
……ただ、殺し屋……いや、本業としての命は、骸を助けられない。
だが、弟としての命は、骸を助けたい。
本業としての命は、俺達を助ける仕事がある。
それでも、弟としての命は、骸を助けたい。」
「本業……？」
「本業だなんて、まさか。
それは、あなた達が勝手に課したものでしょう。」
彼らの会話を背景に、ドロドロとした感情がまた湧き上がってくる。
あまりにも穢いエゴなので、切り捨ててしまいたい。
「本業……って何だよ、命に何があるんだよ！」
綱吉の叫び。
「……命を護るためにも仕方ねぇ事だ。
他人を裁く事で、命には機械的な観点を捨ててもらう必要があった。」
リボーンの冷静で、悔いたような呟き。
「全てあなた達の仕業でしょう。
命を護ると言いながらも、傷つけていたのを正当化しようとしているにすぎない。」
兄の冷えた声。
体の奥から、何かが氾濫する。
きっとあの穢い感情だ。
「……命に閻魔帳は、彼奴を護るために九代目が渡したんだ。」
「クハッ、またボンゴレですか！全く、ボンゴレは本当に邪魔な存在だ。」
「閻魔帳……じゃあ命は」
「華蝶風月、地獄の閻魔。」
その言葉は、誰が言ったのかわからない。
ただ、その瞬間、決壊したような感覚に襲われた。
ぼんやりとした不安はいつの間にか消えていた。
あったのは、不思議なまでに蛍光色の絶望。
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悪林檎@べ、別にまた忘れた訳じゃ(((プロフ) - コメントありがとうございます。更新頑張りますね。『ロクデナシ』の解釈は多数あります。解釈は自由なので、全てが正解なのです。 (2015年2月17日 19時) (
レス) id: a90f48484b (このIDを非表示/違反報告)
血染め猫 - 続篇、おめでとうございます。 「華鳥風月」の「ロクデナシ」とは太宰治の「人間失格」ですか？よく分からないので間違えていたらごめんなさい。 (2015年2月11日 18時) (レス) id: 88966f633c (このIDを非表示/違反報告)
??? - 続編、おめでとうございます！ 更新頑張ってください。 (2015年2月3日 23時) (レス) id: 50a2222233 (このIDを非表示/違反報告)
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