男前オカンな彼氏が優秀すぎる。【岩泉一】 (ページ3)

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2話ページ3

授業はボーっとしてたからとばして、今は放課後。

美術部なので、活動場所の美術室に向かっているところです。

遠「ねえ、ちょっと気になったんだけど」

『ん、何、朱莉？』

遠「……Aと岩泉君って、ホントに付き合ってんの？」

……………？？？

朱莉、何当たり前のこと言ってるんだろ

『？もちろん、付き合ってるよ？

　なんか気になることでも……』

はっ、まさか……
朱莉もはじめのこと好きになっちゃったり……！？

遠「安心してよ、そんなことはないから」

『じゃあ、どうしたの？』

一呼吸おいて、朱莉は答えた。

遠「……カレカノっていうよりかは、その、

　親子とか、兄妹に見えるかな…」

……親子？兄妹？

『私の方がとしうえ？』

遠「どう考えても年上に見えるのは岩泉君の方よ。

　 …親子に見えちゃうときは、岩泉君は[お父さん］よりも[お母さん］っぽいけど……」

はじめが[お母さん］かぁ。

…………たしかに。

あれだけおいしいお弁当が作れちゃうし、寝たときは起こしてくれるし、ハンカチ・ティッシュにばんそうこう持ち歩くくらい女子力あるし、本当にお母さんだ。

今更だけど、お昼のときはじめ
《Aの飯も作ってやりたいな》
って言ってたよね。

深く考えてなかったけど、オカンだな～。

遠「……今までそうは考えなかったのね。」

『うん。だって、はじめは私のだーい好きな‶彼氏″だもん。

　付き合う前からだけど、今は恋愛感情しか持てないかな。

　まぁ……オカンだな～とはさっき思ったけど。』

遠野「…………そっか。」

遠(う、羨ましい…… ていうかホントさっき笑ったとき和みすぎて返事するの忘れるとこだった)

『!!朱莉、時間ない！』

遠「え！！！うそ、いやマジだ！」

その後、廊下を走って怒られながらも部活には遅れませんでした～。

めでたしめでたし。