僕のシナリオ ページ33
「だれ…この手紙、誰が書いたんだよ…」
目の前には恐がっているのか体を前に折る体制で頭を抱えながら、顔を真っ青にして震えるA。
その姿が非常に、いつも以上に愛らしく感じた。だがそれと共に鈍感だなぁ、とも思って呆れた。
やっぱり僕からの愛の手紙だと気づいていない。
実はあの文の量でも結構削ったほうだ。最初は便箋10枚とかになってしまって流石に"本題"のほうを読むまでに飽きちゃうか、と思ったから。
「…A、とりあえずそれは秘密にしといた方がいいと思うよ」
震えるAの肩に手を乗せて、僕の計画通りに言葉を並べていく。
「大事になっちゃうと退学になっちゃったりするかもしれないし…
その代わり、その手紙を書いた犯人、僕が見つけるよ」
まあ、僕なんだけど。
口元が微かにニヤけそうになった。
…とにかく、こうすればもうAは僕に頼りっきりのはずだろう。
「…うん」
力弱く頷いた。
これでもう誰のところにも行かない。僕のシナリオ通りだ。
…そう、思っていたのだけれど。簡単に思い通りにはいかなかった。
しばらく顔色を悪くしながら黙っていたAは、突然口を開いた。
「…ごめん出久。俺しばらくまた爆豪のほうに行くわ」
は？という言葉が思わず出てきそうになってしまった程、僕は驚愕した。
それと同時にAに対する怒りが込み上げてきたが、それは何とか抑えて、とりあえずまた笑みを作ってAへ口を開いた。
「…なんで？」
「だって、爆豪勝己に近づくなって…この手紙を書いた人、明らかに爆豪のことを嫌ってるだろ？この手紙を俺に出すほどだし…これだとアイツにどんな手を出すつもりなのか計り知れない。だから俺が爆豪のことを守らなきゃ」
思わず舌打ちしたくなった。なんだ、俺が守らなきゃって…反吐が出る。
それでもなんとか説得しようと試す。
「でも、手紙にはかっちゃんに近づくなって書いてあったんだよ？それだと逆に、Aが危ない目に遭っちゃうんじゃ…」
「大丈夫だ。爆豪が危ない目に合うよりは全然マシだし」
「でも…かっちゃんって強いだろ？だから大丈夫だと思うよ？きっと…」
そう言うとAが僕に対して目を白黒させた。
「…出久？お前、爆豪のこと心配しないような奴じゃなかっただろ？」
その言葉に思わず僕は大きく目を見開いて固まってしまった。図星、というヤツだろうか。
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ななな - やっばい。ヤンデレ可愛すぎかよおおおおおおお！！更新停止中かよおおおおおお(泣) (2019年9月12日 20時) (
レス) id: eb9d7d52b6 (このIDを非表示/違反報告)
しいたけ - やばいヤンデレデク無茶苦茶タイプ (2019年8月23日 14時) (レス) id: 76efca60e0 (このIDを非表示/違反報告)
クロ - 最高です！これからも更新頑張ってください！ (2019年6月14日 19時) (レス) id: 57d4f6c443 (このIDを非表示/違反報告)
(･ω･)(プロフ) - ゼロさん» まあ、これからまたどういう展開になっていくのかをぜひお楽しみくださいー！ (2019年5月25日 23時) (レス) id: 40f7b4a37b (このIDを非表示/違反報告)
ゼロ(プロフ) - な、なんだってー！ (2019年5月23日 16時) (レス) id: 75173a0bdb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：(・ω・) | 作成日時：2019年4月6日 23時
