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その言葉を聞いて、耳が熱くなるのを感じる。
混乱した私は、勢いよく立ち上がり真波くんをにらみつける。
「や、やめてよそういうこと言うの！」
「だめですよ〜、そんなかわいい顔簡単に見せちゃ」
「っ、」
「俺だけにしてくださいねー？」
「………スカート、洗ってくる！」
「あ、ちょっと待った」
ベンチから立ち上がり、部室を出ようとすれば、手首に力強さを感じる。
なに、と 力強さを感じる原因である真波くんに問いかければ
彼も立ち上がる。
「そのスカート脱いで、代わりに着るものあるんですか？」
「…んー、えーと、タオルを腰に巻くかな…」
体育用のジャージは昨日使ったから持って帰ってしまい、今頃 ベランダで風に揺られてる。
部活のジャージもそろそろ洗わないと、と思って洗っちゃったっけ。
タイミングが悪い。
私の言葉を聞き、真波くんは明らかに眉間にしわを寄せる。
「なに言ってるんですか…原始人じゃないんだから」
「原始人は葉っぱでしょ。私はタオル」
「モノは違くても一緒！ちょっと待っててください！」
そう言うと、彼は走ってロッカーのほうへ行き、帰ってきたと思ったら
その手には 部活のジャージ。
「はい、これ」
「え」
「タオルはダメ。もちろんだけど葉っぱもね。パンツ見えちゃいますよぉ」
「っ！」
「女の子っていう自覚あります？
それとも部活のメンバーは男って言っても仲間だから、とか油断してません？
男に隙を見せると 牙向いて舌なめずりして襲い掛かってきますよ。
狼ですから」
もちろん俺も含まれてます。
そう言って、彼は私にジャージを押し付けた。
ふわ、と鼻をかすめたのは いつも真波くんから香ってくるお日様みたいな匂い。
「…でも、皆 私のことそんな風に見てないよ。
だって私はただのマネージャーで、恋愛対象とかそんなんじゃ」
「…へぇ」
くす、と少し怖い顔をして笑う真波くん。
あ、怒らせ、た？
背中に冷たいものが伝う感覚がする。
「こういうことされても、同じこと言えますか？」
ぐい、と手首を引っ張られ 部室を出る。
引っ張られるまま行き着いたのは、部室の建物の裏。
手首を放されて、何すんの、と文句の一つでもぶつけてやろうとすれば
そこにいたのは いつもの可愛い笑顔を見せてくれる真波くんじゃなかった。
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桃(プロフ) - さゆりん★さん» ご愛読と応援ありがとうございます！展開が気になる、と仰って頂けると、どう書こうかなぁ、と先を書くのが楽しみになります。荒北さん素敵ですよね、今度荒北さんの小説書こうかなぁ…。キャラの性格と言葉は気を使っているので着目して頂けたのが嬉しいです(^^♪ (2019年6月11日 21時) (
レス) id: b8ab658ad3 (このIDを非表示/違反報告)
さゆりん★(プロフ) - めっちゃくちゃ面白いです！！いつの間にか次ボタン押していて、一気に読んでました… 展開がものすごく気になります！！真波くんは可愛いけど、私はちょい荒北押しかも… キャラの性格も言い方ぴったりすぎて、普通に声優さんの声が聞こえます (笑) 応援しています！！ (2019年6月11日 13時) (レス) id: 269cb7a691 (このIDを非表示/違反報告)
桃(プロフ) - 陽愛さん» 初めまして、ご愛読と応援ありがとうございます(#^^#)評価ももちろん嬉しいですが、こうしてコメントを頂けることが何よりも嬉しいです！陽愛様のコメントが私の創作意欲を掻き立ててくださいます(*'▽')これからもよろしくお願いします！ (2019年6月5日 8時) (レス) id: b8ab658ad3 (このIDを非表示/違反報告)
陽愛 - 初めまして！いつも楽しみに読んでいます(^^)高評価が何度も押せればいいのですが(>_<)これからも応援しています！ (2019年6月4日 22時) (レス) id: 99136d3c89 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桃 | 作成日時：2019年5月12日 11時
