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放課後。
練習で山のほうへ行っている部員たちが帰ってくる来た時に備えて
スポーツドリンクを用意する。
スポーツドリンクの粉をドリンクサーバーに入れ、そこに冷たいミネラルウェーターを注ぐ。
味見に少し ドリンクを出し、一口飲んでみた。
「…ん、おいしい」
ふぅ、と一息つき、今度は朝のうちに干しておいたタオルを取り込み、たたむ。
お日様のにおいがして、安心する。
ふと、思う。
「(このタオル…荒北さんが使ってくれないかなぁ)」
タオルはすべて同じ色、同じ形。
だけど、なんか、願掛けというか。
ぎゅ、と なんとなく手に取ったタオルを抱きしめる。
このタオル、荒北さんが使ってくれて、それで、想いまで届いちゃえば、いいのに。
なんて。
「…荒北、さん」
我ながら気持ち悪いほどに 乙女だ。
あの人の何が好きって、そんなのいっぱいある。
ぶっきらぼうだけど、本当は優しいところ。
弱い人の味方になるところ。
照れ屋なところ。
部内で一人、女子の私が 男子に囲まれて気まずくならないように まめに話しかけてくれるところ。
自転車乗るとき、楽しそうなところ。
あげたらきりがない。
どうしようもないくらい、好き。
「(そりゃ、持ってるもの 荒北さんのロードバイクの色にも染まるよね…)」
と。
《好きですよ、Aさん》
ふと、昨日の真波くんの声が頭をよぎる。
ぶんぶん、と頭を振る。
そんなわけない、だって、私が振られればいいと思ってるんでしょ？
本当に好きな人に対して、そんなこと、思うわけない！
私はいつだって荒北さんの幸せを考えてるもん。
荒北さんが悲しいなら私も悲しい、荒北さんが嬉しいならもちろん私だって。
「ふん！真波くんの、ばか！」
これは真波くんが使えばいい！と
１枚のタオルを荒々しくたたむ。
少し、ほんの少し、気が晴れたような気がするような、しないような。
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桃(プロフ) - さゆりん★さん» ご愛読と応援ありがとうございます！展開が気になる、と仰って頂けると、どう書こうかなぁ、と先を書くのが楽しみになります。荒北さん素敵ですよね、今度荒北さんの小説書こうかなぁ…。キャラの性格と言葉は気を使っているので着目して頂けたのが嬉しいです(^^♪ (2019年6月11日 21時) (
レス) id: b8ab658ad3 (このIDを非表示/違反報告)
さゆりん★(プロフ) - めっちゃくちゃ面白いです！！いつの間にか次ボタン押していて、一気に読んでました… 展開がものすごく気になります！！真波くんは可愛いけど、私はちょい荒北押しかも… キャラの性格も言い方ぴったりすぎて、普通に声優さんの声が聞こえます (笑) 応援しています！！ (2019年6月11日 13時) (レス) id: 269cb7a691 (このIDを非表示/違反報告)
桃(プロフ) - 陽愛さん» 初めまして、ご愛読と応援ありがとうございます(#^^#)評価ももちろん嬉しいですが、こうしてコメントを頂けることが何よりも嬉しいです！陽愛様のコメントが私の創作意欲を掻き立ててくださいます(*'▽')これからもよろしくお願いします！ (2019年6月5日 8時) (レス) id: b8ab658ad3 (このIDを非表示/違反報告)
陽愛 - 初めまして！いつも楽しみに読んでいます(^^)高評価が何度も押せればいいのですが(>_<)これからも応援しています！ (2019年6月4日 22時) (レス) id: 99136d3c89 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桃 | 作成日時：2019年5月12日 11時
