六話 ページ8
鳥と声が聞こえ、意識がはっきりした。
目を開けたということと、さっきはまだ少しだけ薄暗かったが今はだいぶ明るくなったを考えると私はどうやらまた寝てしまっていたらしい。
静かに体を起こす。
激しい体の痛みに思わず顔をしかめた。
口元を拭うと少し乾き始めた血が手についた。
頭もいたい。無理をしてしまった。
もともと運動ができないたちなのにまだ生きているとは自分でも驚愕した。
まあ死因が疲労だなんて恥ずかしいのだが。
嗚呼これからどうしようか。
いっそのこと敵組織であるポートマフィアにでも入ってやろうか。でもどうせマフィアに行ったって私の居場所があるわけがない。私は何もできないもの。探偵社は優しいから私を置いてくださってるだけで、、、。
嗚呼でもきっといなくなったら喜んでくれるのだろうか、いや、まず私がいなくなったことに気がついてくれないよな。
そう、、、だよな。誰も追いかけてくれないのがその証拠、、だよね。
わかっているから。何も言わなくていい。否定も肯定もいらない。
いいんだこれで。
もう無理なんだ。
私はきっとこのままあの人たちを、優しくて綺麗なあの人たちを憎み恨み妬み生活していかないといけないなんて。
また一人で独りで過ごしてあの人たちの笑顔の中に、輪の中にいないなんて、家にだって居場所はない。どこにもない。
存在理由なんてないじゃないか。
私の好きな絵だって、映姫さんの方がうまい。
歌だって、運動だって頭脳だって、愛想だって、度胸だって信頼性だって、映姫さんや太宰さん与謝野さん賢治くん鏡花ちゃん敦くん江戸川さん社長国木田さん谷崎さんナオミちゃんの方がうまいしできる。私にできないことだってあの人たちは簡単にやってのけるんだ。
私にはできない。
もう、
もう、無理、なんだ。私が限界なんだ。ごめんなさい。こんなに弱くて役に立たなくて使えなくて気持ち悪くてブスで存在感が薄くて何もできなくて、ごめんなさい。
だから、もう私は、、、、
、、、探偵社に行こう。
それで、それで、もう
、、、、。
ごめん、ごめんね千尋。こんなダメなお姉ちゃんでごめん。
ごめん、ごめんなさいお母さんお父さん。
私のせいで不幸にしちゃったね。
ごめんね。
もう疲れちゃったや。
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白雪?(プロフ) - 枝垂桜さん» そうですか!少し嬉しいですね、ありがとうございます。ならもし作る機会があるのなら…やらせていただきますね。私の作品殆ど未完ですけどそういう系多いので(⌒-⌒; ) (2018年8月12日 12時) (レス) id: 8403ebf52e (このIDを非表示/違反報告)
枝垂桜 - 白雪?さん» ちょうど私、探偵社やめます の様な、なんて言うんですかね…嫌われ?みたいな感じが好きです!何言ってるかよく分からないですよね!すみません!まあ、要するに私、探偵社やめますの作品みたいな感じです!(分かりにくくて本当にすみません!!) (2018年8月12日 8時) (レス) id: 05de94b2f8 (このIDを非表示/違反報告)
白雪?(プロフ) - 枝垂桜さん» そうですね、私も死ネタは大好きなので…時期に書こうかと思います!どのようなものが好きなのですか! (2018年8月12日 1時) (レス) id: 8403ebf52e (このIDを非表示/違反報告)
枝垂桜 - 面白いです!楽しく読ませていただきました!あの、もしも次の作品を作る時は文ストの死ネタを書いてくれると嬉しいです!あまり、私好みの死ネタが無くてですね… (2018年8月12日 1時) (レス) id: 05de94b2f8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:人間失格〜太宰様を崇め隊 | 作成日時:2018年4月16日 21時