6 ページ35
・
「亮平寝てるわ」
「わ、びっくりした」
パソコンと睨めっこしていると
さっきまでソファに座っていたはずの翔太が目の前にいて驚く。
「座ってるのもきついだろうし、横にしといたよ」
「毛布掛けてくれたの、ありがとう」
意外と気の利く翔太に感謝しながら
ソファで寝てる亮平の方へ目をやる。
うん、しんどくて寝たわけじゃなさそう。
俺もここでしよー
と言いながらパソコンを持ってきた翔太と向かい合って仕事に集中していると
いつの間にか玄関が騒がしくなっていて。
翔太もそれに気づいたらしく亮平の方を見たけど
当の本人は起きる気配もないし
治りかけているから大丈夫かとそのままにしとくことにした。
「ただいまー」
「ただいま」
リビングのドアが開けば入ってきたのは二人。
「あれ、蓮早いじゃん」
「なんかそういう日だったの。で、ラウに会った」
「途中から一緒に帰ってきたんだー」
珍しい状況に少し驚いた俺らと
また同じように珍しいリビングの様子に驚いた蓮とラウール。
「なんで兄ちゃんたちはここで仕事してんの」
「亮平がソファで寝てんの」
そう翔太が指させば
二人は気づいていなかったらしく
ソファに駆け寄る。
「亮平兄ちゃん元気になったの？」
「まあ、ぼちぼちってとこ」
「よかったな、ラウ。ずっと言ってたもんな」
「うん！」
寝てるって言ってるのに二人とも亮平の顔を眺めて動かないから
気配を感じたのだろうか亮平が目を覚ました。
「んっ…蓮？ラウール？」
「亮平兄ちゃん！」
いきなり飛びついたラウールにびっくりして少し腰を浮かせたけど
亮平は特に何もなかったみたいで
普通にラウールに抱きつき返しているので大丈夫か。
それからまたしばらくすると今度は康二が帰ってきた。
「亮平兄ちゃん〜、朝寂しかったんやからな！！」
「あはは、ごめんごめん」
「明日は一緒に行ける？」
「行ける行ける」
「行けません、明日は休んでよ」
「「えー」」
「えーってなんだ、えーって！」
みんながいると楽しいのか顔色も良い。
笑って会話もできているし学校にもすぐ行けそう。
それは俺らも一緒で
やっぱりみんなが揃うと笑顔も増える。
「ただいまー！…お、亮平じゃん！もう良くなった？俺心配で心配で…」
「大介兄ちゃんうるさい」
亮平が元気になった今
この家には愛で溢れている。
『目一杯の愛を』 fin.
_______
さくさくさんリクエストありがとうございました！
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 968人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
yuki(プロフ) - リクエスト失礼します。翔太くんがストーカー被害にあい、心配をかけまいと誰にも相談できず、結果、体調を激しく悪化&怪我をしてしまう→涼太くんが助ける話をお願いします。 (2020年6月15日 1時) (
レス) id: 3f1312ed68 (このIDを非表示/違反報告)
きき(プロフ) - 桜餅さん» リクエストありがとうございます。阿部ちゃんメインのお話でよろしいでしょうか？ (2020年4月25日 0時) (レス) id: c7b838e2cf (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - ありがとうございます。また書いて頂けると嬉しいです。 (2020年4月24日 7時) (レス) id: 137beba8ce (このIDを非表示/違反報告)
桜餅 - リクエスト失礼します！元々熱があって、弱っているところでさらに夜中に発作がでてしまい、苦しんでいるところにさっくんとふっかが飛び起きて駆けつけて看病する話がみたいです！文章下手ですいません…おねがいします！ (2020年4月23日 14時) (レス) id: 0d1b3f2f8c (このIDを非表示/違反報告)
アイ(プロフ) - 翔太くんの小さい頃のエピソードが読みたいです。 (2020年4月10日 10時) (レス) id: 3ca86cd523 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：きき | 作成日時：2020年3月18日 22時
