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0、語られない物語 弐 ページ32

「何故ISHの問題が出る?今は、君とKZの問題を話しているんだぞ!!」

「だって、貴方も私がKZを大事に想っているように、ISHを・・」


そこまでアーヤが言った途端、燐秋はダンッ!!と机をたたいた。

流石に、アーヤもそれには驚いたようで、ビクゥと体を震わせた。



(だめだ、俺らしくない・・!今は、彼女に精神攻撃を・・!)

そう冷静な頭は言っているが、声と脳は逆であった。

策略を立てる際、自分の感情は捨てなければならない。

いつもは、どんなコトを言われても心は動かない。




だが、アーヤの言葉は何故か胸に刺さる。

思わず、次の言葉を紡ぐ。



「俺は、奴らを駒としか思っていない!ナンバー1になるための!」

そう言っている自分の形相は、かなり恐ろしいはずだ。

自分でも、こんな動揺は初めてだった。



「駒、そ、そう想ってるなら・・!」

アーヤは、燐秋におびえている。

それは見ていてもわかるのに、彼女はそれ以上に伝えたい言葉があるのだろう。




「彼らは、貴方をそんなに尊敬はしてないはずです!」

「・・尊敬と、駒と想っているかどうかの何が関係ある」



燐秋の睨みに再びアーヤは、おびえるが、言葉はまだ続く。


「自分達のコトを駒としか想っていない人を、尊敬なんてするはずが無い」

「そうか?俺の心は、他の誰も見えないし、俺は賢いから尊敬してるだけだろ」

「確かに、正確に心は読めない。だけど、感じるコトはできる」


そう言って語るアーヤに魅了され、燐秋は、静かに彼女の話を聞く。




「私も、感じることでKZと繋がっている。その繋がりは、誰にも見えない。だけど・・」

そこまで言って、アーヤは一旦呼吸をし、言葉を紡いだ。



「どんなものよりも強くて・・それが、きっと絆」


絆・・・それは、自分とISHの間にあるのであろうか。

知らない、彼女はどうして絆を確信できるのであろうか。


「面白い・・」

燐秋は、静かに呟く。



「今から、君をKZと会えるよう廊下へと送るが、KZが来てもすぐには動くな」

そこまで言って、燐秋は他のルールも伝える。



KZには、自分はISHのマネージャーになりたいのだと伝える。

そして、なるべく冷たい態度を取る。

それで、燐秋の部屋の前で、KZがアーヤとの絆を見せたらKZに戻っても良いのだと。



「きっと・・KZは、私を連れ戻してくれる!!私は、信じてる」

「そうか、なら見せてみろ」


そう言う燐秋の表情は、どことなく嬉しそうであった。

あとがき〜この話を終えて〜→←0、語られない物語



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ナミネ☆ - 危龍さん» ありがとうございます!現在、ISHの出るKZのお話を書いているので、良ければお願いいたします♪ (2017年9月13日 21時) (レス) id: af5c00d0de (このIDを非表示/違反報告)
危龍 - とても面白かったです。    私は、ISHが気に入りました。なので、ISH の出るkzの話を作って欲しいです。お願いします (2017年8月22日 8時) (レス) id: 28aad0d79a (このIDを非表示/違反報告)
まい - 砂原や翼を出してくれるなら4がいいです。 (2017年5月14日 13時) (レス) id: 48d0f73d72 (このIDを非表示/違反報告)
ナミネ☆ - 璃桜さん» コメントありがとうございます!!では、次回作が完結した後、そちらのほうを書かせていただきます、コメントありがとうございました! (2017年5月14日 8時) (レス) id: b0f37939b1 (このIDを非表示/違反報告)
ナミネ☆ - ひまりさん» コメントありがとうございます!!はい、では先に案4ほのぼのKZらいふ!を書かせていただきます、コメントありがとうございました! (2017年5月14日 8時) (レス) id: b0f37939b1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ナミネ☆ | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2016年12月15日 15時

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