検索窓
今日:11 hit、昨日:6 hit、合計:105,678 hit

4、現る ページ4

「合宿のごはん、おいしかったね」

小塚がそう言うと、皆もそれに頷く。

合宿場所には食堂があり、宿泊者は無料で利用することができる。

今日のご飯は、から揚げ定食だった。

衣は噛むとサクっと音を立てるし、肉は噛むと熱い肉汁が溢れだす。

いわゆる、外はサクっと中はジューシーなから揚げだ。


「そういえば、私・・ごはん後にしたいことがあったの」

そう言ってアーヤが取り出したのはトランプだ。

やることは決まってなかったし、暇つぶしにはいい。

ということで、みんなでトランプをすることになった。


そして、KZの面々は共同スペースへ移動する。


「俺はダウトがいいな。俺、人の嘘を見抜くの好きなんだ」

黒木だと、本当に読める気がしてならない。

いや、そもそも人間関係のエキスパートだし読まれるのは当然かもしれない。

だからこそ、一番最初に全員のアーヤの恋心を見抜いたのだから・・。


「じゃ、そうしよーぜ!」

若武はそう言ってカードをきりはじめる。

無駄にカッコいいきり方をしたのに、誰も気づかなかったのは秘密だ。


「それじゃ、始めよう!」

とアーヤが言うよりも先に。

この高い天井に3人の声が鳴り響いた。



「「「KZ!!」」」





すかさず全員が振り向く。

アーヤと小塚は、彼らのことを知らないようで、首を傾げている。

しかし、残り3人は知っている。

彼らの・・いや、彼らのチームを。



「「「ISH!!」」」



ISH・・イッシュ。

東がKZなら西はISH。

結構知名度の高いサッカーチームなのだ。

しかも、今いつ彼らは丁度ここのKZメンバーと戦ったことがある。


「なんで、ここに・・?」

意味が分からないとばかりに若武は尋ねる。

だが、その数秒後に気づく。


(・・ここ、俺ら以外も泊まりにくるんだった・・)



「ISHの合宿先はここだったのか」

黒木が言うからに、毎年彼らは夏合宿を行うらしい。

KZ、及び外部の人間には場所を教えないが。


「まさか・・かぶるとはな」

上杉は仕方ないと肩をすくめる。


KZとはライバルチームとは言われているが、別に仲が悪いわけではない。

しかも、以前あった時に知り合ったあの3人は比較的協調性のあるタイプ。

別に、さほどの支障はないはずだ。


「はい、意外でした」

と3人のうちの1人がほほ笑む。


思ったよりも和やかな雰囲気だ。


でも、彼らも波乱のうちの原因の1つだった・・

なーんて、今は知らないほうがいいかもしれない。

5、意外な展開→←3、上杉の休息。



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.7/10 (43 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
33人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ナミネ☆ - 危龍さん» ありがとうございます!現在、ISHの出るKZのお話を書いているので、良ければお願いいたします♪ (2017年9月13日 21時) (レス) id: af5c00d0de (このIDを非表示/違反報告)
危龍 - とても面白かったです。    私は、ISHが気に入りました。なので、ISH の出るkzの話を作って欲しいです。お願いします (2017年8月22日 8時) (レス) id: 28aad0d79a (このIDを非表示/違反報告)
まい - 砂原や翼を出してくれるなら4がいいです。 (2017年5月14日 13時) (レス) id: 48d0f73d72 (このIDを非表示/違反報告)
ナミネ☆ - 璃桜さん» コメントありがとうございます!!では、次回作が完結した後、そちらのほうを書かせていただきます、コメントありがとうございました! (2017年5月14日 8時) (レス) id: b0f37939b1 (このIDを非表示/違反報告)
ナミネ☆ - ひまりさん» コメントありがとうございます!!はい、では先に案4ほのぼのKZらいふ!を書かせていただきます、コメントありがとうございました! (2017年5月14日 8時) (レス) id: b0f37939b1 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ナミネ☆ | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2016年12月15日 15時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。