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15、ISH(パート2) ページ15

「でも、清川が本気で惚れるとか、珍しいじゃんか・・それも、昨日あったばかりの人」

藍園は、そう言って睨み顔の清川から目線を離しつつ言った。


「確かに、結宗が惚れるなんて、立花さんすごいよ」

粟木は、そう言って窓から浜辺を見下ろした。




清川には、友達が少ない。

他が寄り付かないのもあるが、一番の要因は、清川本人が友達を作りたがらないコト。



彼には、素の顔がある。

微笑まず、笑みを消した深い闇を秘めた顔。

その顔をみせるのは、自分自身が認めようとした人物だけなのだ。



当然、藍園や粟木も、清川が認めているからこそ親友なのである。





「僕ね、アーヤちゃんにも、今の顔を見せたんだ」

「・・・お前が?昨日会ったばかりの人に・・?」

「うん。なんだかさ、あの子なら認められそうな気がするって、直感で感じた」



“私の大事な仲間なんです!!”

アーヤは、KZのコトについて、そう答えた。




仲間、というワードが清川は嫌いだった。

仲間なんて、所詮は他人の集まり。

そこまで思う意味が、分からなかった。




でも、現にアーヤは違う。

彼女は、ずっと必死にペンダントを探し続けた。

仲間がくれたとはいえ、所詮簡単なつくりな物だ。

けれど、彼女は諦めなかった。



「あーゆー子見るとさ、好きになっちゃうんだよねぇ〜僕」

そう言って、清川は微笑む。

いつもの営業スマイルではなく、素の笑顔だ。




「・・・結宗」

粟木は、そんな清川を見て微笑む。

親友とはいえ、何を言い出すか分からなかったが・・・

そこまで言うなら、本気だと確信したのだ。









「でもさ、俺達の計画はつぶすなよ?」

藍園は、そう言ってアーヤのいる部屋をチラリと見た。

「うん、それくらい分かってるて〜。今の僕には、一石二鳥作戦なんだから!」

そう言って、清川も普段の顔に戻る。

「本当、リーダーは悪い人だね」

粟木も、そう言って紙を読んだ。



「まーさ、普通のサッカーチームなら、こんなコト思いつかねーわ」

「僕達のリーダー、根本的にやるつもりだよ〜」

「まさか、KZの主戦力を潰そうだなんて・・」

「ここにKZが来ることを想定してるなんて、只者じゃねーな、俺達のリーダー」

「まぁ、僕達を束ねてる地点で、普通じゃないよね〜!」

「確かに、それは言えてる」





・・・全ては、KZを潰すために。

そうして、ISHメンバーは部屋に戻り、就寝した。

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ナミネ☆ - 危龍さん» ありがとうございます!現在、ISHの出るKZのお話を書いているので、良ければお願いいたします♪ (2017年9月13日 21時) (レス) id: af5c00d0de (このIDを非表示/違反報告)
危龍 - とても面白かったです。    私は、ISHが気に入りました。なので、ISH の出るkzの話を作って欲しいです。お願いします (2017年8月22日 8時) (レス) id: 28aad0d79a (このIDを非表示/違反報告)
まい - 砂原や翼を出してくれるなら4がいいです。 (2017年5月14日 13時) (レス) id: 48d0f73d72 (このIDを非表示/違反報告)
ナミネ☆ - 璃桜さん» コメントありがとうございます!!では、次回作が完結した後、そちらのほうを書かせていただきます、コメントありがとうございました! (2017年5月14日 8時) (レス) id: b0f37939b1 (このIDを非表示/違反報告)
ナミネ☆ - ひまりさん» コメントありがとうございます!!はい、では先に案4ほのぼのKZらいふ!を書かせていただきます、コメントありがとうございました! (2017年5月14日 8時) (レス) id: b0f37939b1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ナミネ☆ | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2016年12月15日 15時

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