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ロキの思惑通り、僕たちアベンジャーズはバラバラになった
通信回路が破壊された為、地上に落ちたソーとハルクは行方知れず
バートンは戻ってきたが、完全には自分を取り戻しきれていない
ロマノフもそれにつきっきり
Aはフィルの死によって深く傷つき、とても立ち直れるようには思えない
僕とロジャースが残ってるって？
とんでもない、反りが合わないのは見てわかるだろう
バナー博士の言った通り、所詮僕たちは
それぞれ違う薬品を無理やり混ぜたようなもんなのだ
まあ要するに、たった今ここでフューリー達が希望に胸を膨らませていた
アベンジャーズ計画は失敗というわけだ
しかし
こんなに淡々と語ってみたが、僕自身も今のこの状況に整理がついていない
操舵室でテーブルに広げられた、コールソンの”宝物”が目に焼き付いて離れない
彼は、僕たちを、
死ぬまでヒーローたちを信じていたんだ
________…
独房へ行くと、Aがフィルの血痕の横で小さく蹲っていた
「A…」
声を掛けると、彼女は顔を上げたが
その瞳はまるで、力を失ったかのように真っ暗で
頬には涙の跡がいくつも残っていた
『… …トニー…』
僕は黙って彼女の隣に腰を下ろす
湿っぽいのは苦手だ
だけど、ここで下手に声をかけたところで、Aの傷が癒えるわけでも、状況が変わるわけでもない
…いや、違うか
最もらしいことを言って、まるでAの為みたいに片付けようとしてるが
本当は自分の為なのかもしれない
彼を救う事ができなかった後悔の念を、ただただここで彼女と一緒に分かち合いたい
なんてな、情けないったらありゃしない
なにか声をかけよう、そう思って口を開いた時
『… … … トニー、私、』
先に沈黙を破ったのはAだった
そして
『ヒーローになれるかな…？』
随分と頼りない声で呟いた
「なりたいのか？」
黙って頷くA
ト「… どうしてそう思う？」
『… フィルが私を、
私たちを信じていたから』
先ほどとは打って変わって、その目にはしっかりと強さが宿っていた
今にもまた泣き出しそうなのに、それをグッと堪えてこちらをしっかりとみている
ト「…コールソンが信じていたのは"ヒーロー"だろう？」
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M-tAnt(プロフ) - Rubyさん» ありがとうございます泣 とても励みになります…これからも楽しんでいただけるよう努めます…！ (2020年9月20日 20時) (
レス) id: 9fb1a359d3 (このIDを非表示/違反報告)
Ruby(プロフ) - 続きが楽しみです！更新待ってます！ (2020年9月20日 12時) (レス) id: ccc02d9cf9 (このIDを非表示/違反報告)
M-tAnt(プロフ) - _krykhyhyさん» ありがとうございます 泣 何かと至らない作者ですが、そのお言葉で頑張れますT_T (2020年9月20日 10時) (レス) id: 9fb1a359d3 (このIDを非表示/違反報告)
_krykhyhy(プロフ) - お話好きです！更新楽しみにしてます！ (2020年9月20日 0時) (レス) id: bb966f0c42 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：M-tAnt | 作成日時：2020年9月19日 8時
