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こうしてる間にも、大人達の喧嘩がヒートアップして博士が怒りに身を委ねてしまったらハルクが目覚めるかもしれない
そうじゃなくても、地球の存亡がかかっていると言うのに
こんな所で物思いに耽るなんて
『ははっ… … 無責任…かあ』
先ほどのキャプテンの言葉を思い出し、自嘲気味に笑う
なーんか嫌になってきちゃったなあ
項垂れるように天を仰いで、両手で顔を覆う
あ、そうだ
ハルクに関してはソーが来たんだし、あのムジョルニアをハルクのお腹らへんに置いとけば身動き取れないんじゃない、多分
あーだとしても、地球を救うタスクが残ってる
私の中でどんどん、めんどくさい、逃げ出したい、が先行して悪循環に陥る
今こんな事を考えるべきじゃないのは十分わかっているのに
ぐるぐると頭を占領する負のループは止められない
気休め程度に、ぐーんと背伸びをしてポキポキと関節を鳴らした
そして、ふう、と一息ついてまたガラスにもたれようとしたとき
ガンッ！
『うわっ』
顔のすぐ後ろで大きな音を立ててガラスが響いた
突然の物音にびっくりして後ろを振り返ると
物凄く鬱陶しそうに、眉間に深い皺を刻んだロキがガラスに手をついていた
『な、なに』
怪訝に思い眉を顰めた私は
彼の方へ向き直る
ロキは、私を見下すようにたぐえた後
ゆっくりと口を開いた
ロ「鬱陶しい、出て行け」
冷たい声
そして私を哀れむように蔑する目
既視感のあるそれは、もはやしっくり型にはまっていて
いかにも"ロキ"って感じだった
ロ「お前の存在は実に不愉快極まりない、虫唾が走る
役立たずでひ弱な女め
自分が信じられなくなったか？」
ロキの目は揺るがない
まるで私の瞳の奥の奥まで見透かしたような目だ
ああ… … 傷心中にこんなとこ来るんじゃなかった
この辛辣さと冷淡さは今の私には猛毒すぎる
後悔の念に苛まれ、思わず視線を逸らしたくなるけど
ロキと絡まり合うそれは逸らすことができない
ここでも負けるなんて絶対に嫌、なんてくだらない負けず嫌いが降誕したせい
でも、まあ
ロキの言っていることは全て的を得ている
だからこそ何の躊躇もなく心に突き刺さるのだ
役立たずだし、弱いし、自分を自分で信用できな… …
信用できない…？
その言葉が妙に引っ掛かった
"信じてやってみろ"
…あーーーーー、そう言う事か
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M-tAnt(プロフ) - Rubyさん» ありがとうございます泣 とても励みになります…これからも楽しんでいただけるよう努めます…！ (2020年9月20日 20時) (
レス) id: 9fb1a359d3 (このIDを非表示/違反報告)
Ruby(プロフ) - 続きが楽しみです！更新待ってます！ (2020年9月20日 12時) (レス) id: ccc02d9cf9 (このIDを非表示/違反報告)
M-tAnt(プロフ) - _krykhyhyさん» ありがとうございます 泣 何かと至らない作者ですが、そのお言葉で頑張れますT_T (2020年9月20日 10時) (レス) id: 9fb1a359d3 (このIDを非表示/違反報告)
_krykhyhy(プロフ) - お話好きです！更新楽しみにしてます！ (2020年9月20日 0時) (レス) id: bb966f0c42 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：M-tAnt | 作成日時：2020年9月19日 8時
