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まったく困った王子様だ
ナターシャの無線を聞いて
私はすぐに博士の元へ向かっていた
ニックから、事前に、しかも直々に私へ命令が下った
万が一博士がハルクになってしまったら
それを止めるのは私だと
それを聞いた時一瞬自分の耳がおかしくなったのかと疑ったが
ニックの目は本気だった
トニーじゃないけど
マジかって言っちゃったしね
博士を止める方法としては
私が彼の思考に入り込み、怒りを緩和し、その隙に鎮静剤を投与する
… …予定
鎮静剤が効くかどうかは別として
問題は私の力だ
超人という言葉だけで言えば、ほぼ同類のキャプテンに効果があるのは確認した
でもあの時は、彼の心が私に寄り添ってくれていたからスムーズにいっただけなのかもしれない
しかもハルクとなると同じ超人でもキャプテンとはまったく別のような気もする
それに、視るだけならまだしも、脳に入り込むとなると話は変わってくる
ややこしい事に私の”視る(千里眼)”力と相手の思考に入ってを”操る(テレパシー)”力は一見似ているようで違いがある
私の持つ千里眼は
相手と視界を共有できる他に、相手がどこにいるかを見つけたり
目に宿った記憶を呼び覚ます事ができる
ちなみに、バートンとセルヴィグ博士を見つけようとしたけど
おそらく、ロキか杖の力で少しの手がかりですらも掴むことはできなかった
テレパシーは
相手の脳に入り込み、心を動かす
もっと簡単に言えば
目に依存するか、脳に依存するかのどちらかだ
例えば、さっきのキャプテンとのやりとり
あれは彼の目に宿る記憶を呼び起こしただけで、頭をいじったわけじゃない
そして、私のテレパシーはそんなに強くない
千里眼で相手に隙を作って、初めて成立する
しかも、テレパシーは相手が私に心を許し、寄り添うほどに深いところまで入り込む事ができる
だから、極端な話
ニックやフィルなど
私と親しい存在であれば目を使わずとも脳に直接語りかける事ができる
何よりバナー博士は人一倍ガード硬そうだしなあ…
それに…
頭に浮かんだのは、ロキと私の間に起きた拒絶
今でも鮮明に思い出せるほど、脳裏にしっかりと焼き付いている
だから、はっきり言って自信がない
でも、あの時ロキは"二度と自分を視れないように"って言ってたけど
テレパシーについては何も言わなかった
…もしかして気づかれてないのかな
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M-tAnt(プロフ) - Rubyさん» ありがとうございます泣 とても励みになります…これからも楽しんでいただけるよう努めます…！ (2020年9月20日 20時) (
レス) id: 9fb1a359d3 (このIDを非表示/違反報告)
Ruby(プロフ) - 続きが楽しみです！更新待ってます！ (2020年9月20日 12時) (レス) id: ccc02d9cf9 (このIDを非表示/違反報告)
M-tAnt(プロフ) - _krykhyhyさん» ありがとうございます 泣 何かと至らない作者ですが、そのお言葉で頑張れますT_T (2020年9月20日 10時) (レス) id: 9fb1a359d3 (このIDを非表示/違反報告)
_krykhyhy(プロフ) - お話好きです！更新楽しみにしてます！ (2020年9月20日 0時) (レス) id: bb966f0c42 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：M-tAnt | 作成日時：2020年9月19日 8時
