信じるもの Ⅲ【トラファルガー・ロー】 (ページ19)

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九十三話ページ19

予想外の答えにドフラミンゴは、見た目こそ何も変わらない様子だったが、心の内は少し焦りを感じていた。

｢何故だ？｣

『あなたが海賊をやっている理由、何か違うものを感じまして。ただ、それだけです』

｢その理由をお前は答えられるのか？｣

『いいえ、感じた(・・・)だけなので』

Aは10歳という小ささでそういう(・・・・)見聞色を開花させていた。

Aはドンキホーテファミリー(ここ)でこの世界の闇を知った。それはごく一部にしかすぎないことも。

では、と一言残し、その場を去る小さい彼女。

その空間に残ったのは、微かな彼女の匂いと先程とは温度が感じられない男の姿だった。

翌日、ドフラミンゴはAを探しにファミリーを使って探索した。

が、彼女の姿はこの島で見つかることはなかった。

ドフラミンゴは彼女を手の内に入れておきたかったのだ。

将来、自分の右腕に育てるために。

小さい少女ながらも、どこか掴みどころのない雰囲気を持っている。

こんないい大人が何をしてる、と自分が馬鹿らしくなった彼は自らの船へと歩きこの島を出て行った。

一方その頃のAは既に海の上であった。

彼女はドフラミンゴが天竜人なのでは、という疑問が常に頭の中に張り付いていた。

マリージョアで、“ドンキホーテ一族”という言葉を聞いたことがある気がしたからだ。

そしてそれが事実ならば、Aは彼を避けなくてはならない。

Aは“Dの一族”なのだから。

下界に降りたとはいえ、間違いなく脅威であることは確かだった。

またAは終わりのない船旅を続けることとなる。

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少女の頃のヴァイスちゃんの容姿

髪は鎖骨あたりの長さで白髪。

服は膝が少し見えるくらいの長さの白いワンピースに、少し汚れて穴もところどころ開いてしまっている紺のカーディガン。

靴は白いスニーカー。洗ったりしていないので汚れが目立つ。

マリージョアにいた頃は7歳。
下界に降りたのは8歳。
ドフラミンゴと出会ったのは10歳。

時系列はこんな感じです。
実を食べてから1年ほどでこの地に逃げてきました。

まだまだ過去編は続きます。