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「眩しいね。これだから夏は……。あ、そうだ。君、ちょっとこっち側に立ってくれない? ……よし、これで日差しを遮──あ、縮むの? そっか、やっぱ一筋縄ではいかないね……」
「ハイハイ、喧嘩はおしまーい。流石にこれ以上やり合われたら笑ってみてられないからね。回収させてもらいまーす。ホラ、姫路城が待ってるよ。……えー。尻尾が駄目ならそこ以外に何処掴めばいいのさ」
「マ、魅力的ではあるけどぜってー嫌だね。永遠に生き続けるなんて。今世でやり残したことが無くなったら次は死後の世界を謳歌してみなきゃなんないから。俺にはねぇ、やるべきことがいっぱいあるんだよ」
「何、連れてってくれんの? やったね、祭りは俺も大好き〜。ちっちゃい頃に屋台の端から端までの食べもん全部食べようとして『お金が〜』って怒られたことがあってね、だから今こそリベンジのチャンスじゃん。もうこのお金は俺が稼いだやつだからどう使おうとも勝手だし?」
「仕事だからやるにはやるけどさ、この真夜中のお呼び出しはどうにかならないもんかね。流石の俺でもちょっと眠いって」
「呼ばれて飛び出てジャジャジャジャーン。……あ、コレ今の子伝わるんかな。マ、なんでもいいけど。何はともあれ正義のヒーロー・純潔お兄さんこと伊純くんの参上でーす。で、アイツが討伐対象の妖魔くん? 君がピンチに陥る位だから骨のある相手なんだよね」
「ふは、気に入った! いいね、俺はそんくらい分かりやすい作戦のほうが好きだよ」
「はァ? こちとら股下1mだぞ。舐めんなって」
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作者名:雨宮 | 作成日時:2023年1月8日 11時