明日の天気は晴れですか？【特撮短編集】

狐の嫁入り / 浮世英寿 ページ8

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英寿くんと2人きり、普段1人だったら行かないような少し背伸びをしたカフェでいつのまにか習慣になっていたお茶を楽しむ。

初めてお茶でもどう？ と誘われたときは何かデザイアグランプリの必勝法だとか、裏に隠された陰謀論だとかを話されるのかとドギマギしてしまったけどそんなことは一切なく、気づけば1週間に1度集まるような仲になっていた。



今日も今日とて道長くんのツンデレ具合だとか、昨日のテレビの話だとか中身のないキャッチボールを楽しんでいるとぽつりと窓に水滴がついたのことに気づいた。


「あめ、降ってきたみたいですね」

「みたいだな、晴れてるのに雨か」

「そういえば知ってますか？ こういう晴れてるのに雨が降るのって地域によっては狐の嫁入りって言うんですよ」


コンッと自分の手で狐の形を作り、ビシッと英寿くんを指す。彼はは少しだけ考えこんだ後にそういえば聞いたことあると答えた。


「たしか人間に見られたくないから外に出ないように雨をふらせてるみたいな話からつけられたんだったよな」


へぇ、と思わず溜息を零す。自分から始めた話だったが由来までは知らなかった。
顔よし運動神経よしときて頭もいいときたらそれこそパーフェクト人間じゃないか。
浮世英寿だから仕方ないと一括りにされてしまうところが彼の怖いところでもあるけどね。


「それじゃあ英寿くんの結婚式も雨なんですかね」

「え？」

「ほら、だって」


仮面ライダーギーツは狐がモチーフでしょ？


私がそういうと柄にもなく大きく目を見開いたあと、私が手で作った狐と私の顔を交互みてその言葉を咀嚼するように大きな瞬きを1回、2回___そして

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