求婚されたので承知したら逆に断られました。は？【鬼滅の刃】

5.鰻が好きなのかな ページ6

善「えぁ！！！え、あの！手！！！」


『…？握っただけですが。』


善「よ、嫁入り前だし人前で手を握っちゃ駄目でしょ！！！」


『…！！す、すみません』


『でも、食べて行ってくださいね。』





最後に付け足しをすると彼は分かりやすい程にビクっと肩を震わせた。

きっと逃げるつもりだったのだろう。


席へ案内し、品書きを出した。

「あ、この鰻丼にシマスデス…！」と緊張しているのか少しカタコトで変な口調になっていたが、まぁ気にしないでおこう。


厨房の方に戻り、「鰻丼一つ」と告げた。





「へー、あれが例の我妻さん？派手だけど色男じゃな
〜い！」


『そうだけどぉ…断られたのこっちだからね？？』





私も会った時から色男だと思ってはいた。

だが、交際するのはないと思う。

何故ならあちらから逆に断って来たからだ。

嫌なら仕方がない。無理に押す必要もないと思う。

殆ど初対面だし。





『お待たせしました。鰻丼です』


善「あ、ありがとう…！ございます、、」





お客様も殆ど全員帰って行ったので、我妻善逸さんの前の席に座り、彼が食べているのを黙々と見つめていた。

それが気になったのか、「えっと、どうしたの？」と質問されてしまった。





『暇なので…それに、我妻さんとお話もしたいですしね。』


善「……もしかしてあの件？」


『あの件以外に話したことないですよね？？』





と話の話題を確定させる圧をかけると、それに直ぐ負けてしまった彼は鰻丼を食べるのをやめ、口をゆっくりと開いた。




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