嫉妬(2部) ページ4
デンジ君と付き合って1ヶ月が経つ。
相変わらず他の女の子の足やら胸やらばっかりも見て、嫉妬で呆れていたところだ。
仲は良い方だし、私の家にも何度か連れて行ったこともある。
だけれど私達は一度もキスをした事がない……
手を繋ぐってことは彼から積極的にしてくれるのだが、思えばそれ以外の事ってしてなかった気がする。
今日はもう我慢ならなくて、私も男の子と仲良くして嫉妬させる作戦を決めた。
朝デンジ君は私の家まで迎えに来てくれるのだけれど、それを無視して同じ委員会の男の子と登校した。
お昼はデンジ君と弁当を食べるのだけれど、中庭で友達と食べた。
下校はいつもデンジ君の教室まで向かうのだけれど、今日は1人で
「おい。お前俺の事避けてんだろ」
あれ? デンジ君…
鞄を持ち教室を出ようとすると、物凄い勢いで壁に押さえつけられた。
まずい、この状況すごくまずい。
これじゃあ私の作戦失敗じゃない…!
離して と抵抗しようとするも、思春期の男子に勝てるはずも無く押さえつけられている腕への力は増す一方だった。
デ「おかしいと思ったんだよなぁ…Aは朝俺以外の奴と登校しねぇし」
『っ、痛…デンジ君』
デ「悪ぃけど、俺何かしたか?」
力は緩くなったけれど、それでも逃げれない。
逃げてはいけないと本能で感じる。
『デンジ君さ…本当に心当たりないの?』
デ「……Aのパンツ盗んだ事?」
なんじゃそりゃ!!
そっちの方も気になるわ!!
1つ足りないなとは思ってたけど、まさかのデンジ君が犯人だったのね…
『えっと…それ以上にさ、最近女の子見すぎじゃない?』
『ごめん。私じゃ物足りなかったよね、だから手を繋ぐ以上の事してくれなかったんだよね』
デ「違う」
『だから今日っ、嫉妬しちゃってデンジ君避けちゃったの…っごめんね、私達別れ』
デ「まだお前の事抱いてねぇのに別れっかよぉお!!!」
いきなりの言葉にシン と沈黙が生まれた。
え…?何今の
デ「不安にさせてすまねぇ…ぶっちゃけると俺 週2でAのことおか」
『わー!良いよ!ぶっちゃけないで!!』
自分でも信じられない程の声量で叫んだ。
先生や部活の人に聞かれてたらどうしよう……
デ「だからその、Aのことはすんごい大好きだぜ」
大好き の言葉が頭でぐるぐると回っているその時、唇に柔らかいものが当たった。
これは、作戦成功…?
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作者名:さくれ | 作成日時:2022年12月2日 17時