十六話 ページ19
『えみさんのめ、きれいやね……！』
……そんなことを言われたのはいつぶりだろうか。
私は突然変異型のアルビノだ。
突然変異のアルビノ??嘘やろwwwと思う方が大多数だと思うが、嘘であってほしかった。
アルビノ……というのは、簡単に言うと色素が無くなる病気なのだが、私は特に酷いらしい。
基本的にアルビノの人は眼の色が白に近い青や赤、緑などらしいが、私は違う。
私の場合は、《白》
グレーがかった、純粋な白に最も近いグレー。
……それを他の人から見たらどうだろう??
いつも茶髪茶眼の知り合いが、急に異国人の様になったら。
ご名答。迫害である。
まぁ摂理は分かる。私の知り合いもそうだったら認めきれるとは断じて言えないからだ。
そうして私の家系は謎に《悪魔に色素を売った魔女(魔人)》と言われ、迫害された。
……まぁ、もしかしたらそうなのかもしれないが。
家にはキリスト教信者が集まり、「なんでそんなことしたんだ!」や「神に背くサタンだわ!」と心当たりが全くないことを言われ続けた。
そんなある日。家にラクガキが描かれるのが当たり前になった日。
私が窓をふと見ると、必死にラクガキを消している人が居た。
驚いて音を立てると、気付いたのか消していた人はこちらに寄ってきた。
綺麗な金髪の人物だった。
そんな人が、窓を叩いてき、驚きながらも窓を開けると、その人物は口を開いた。
??「俺の右腕にならないか」
驚いた。
この姿になってから、誰にも必要とされていなかったからだ。
有り得ないことを言った人を見てみる。
ハッキリと、尚且つ柔らかそうな金髪、純粋な赤の眼。
そして堂々とした立ち振る舞い。
私には何も無かった。
私はおどろおどろしい態度で口を開く。
「ど……どうして……そんなことを言うんですか??」
金髪の人は、当たり前かのように言った。
「そりゃあお前が俺に必要だと思ったからだ。それ以外に理由など要るか??」
いや要るだろ
そんなツッコミをする前に、私は言う。
「……私のこの姿を見て……驚かないんですか？」
金髪の人は首を傾げる。
「なぜ驚く必要がある??」
「……その……悪魔に色素を売ったって……」
「??事実なのか??」
私はつい声を荒らげる。
「!!違います!!これは病で!!気づいたら色素が抜けていて……」
金髪は笑った。
「それなら良いだろう。まぁ悪魔に色素を売っていたとしてもお前は俺に必要だからな。」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 676人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
すずねこ - お、終わり、、、だと、、、、、、オーマイガー(精神崩壊) (2022年5月30日 16時) (
レス) @page20 id: 7959e43801 (このIDを非表示/違反報告)
カービイ - 何度でもみたいです。 応援してます。 (2021年7月25日 12時) (レス) id: 0a3f8fdb4d (このIDを非表示/違反報告)
カービイ - これからも頑張ってな (2021年7月25日 12時) (レス) id: 0a3f8fdb4d (このIDを非表示/違反報告)
翡翠 - は？夢主が，幼女だと………？最高かよ……… (2020年11月14日 22時) (レス) id: 0830061a27 (このIDを非表示/違反報告)
ルキア - か″わ″い″い″ （泣）神、、、目が、m（（殴⊂三 (2020年5月8日 18時) (レス) id: 4288c2188b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：里菜 | 作成日時：2019年12月8日 10時
