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嫉妬症2 ページ46

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『……お疲れ様です。』


[ああ、お疲れ様。こんな時間にごめんね、もう寝てたかな。]








『…いえ。大丈夫ですよ。どうかしましたか?』









今日初めて挨拶し、
これからは会う機会が増えるからと帰り際に連絡先を交換した。
自分より10歳ほど年が上だが、
気さくに話しかけてくれるし、当たりが強くないため印象は良い。








[大した事じゃないんだけど、明日も査定の任務だろ?どうせ向かう先は一緒だし、良ければ迎えに行こうかと思って。]


『迎え…ですか?それは、有難いですけど…、でも伊地知さんに乗せてもらえると思うので…』







[彼はとても忙しい人だろう。ほら、五条さんのお気に入りだし。]








彼の言うとおり、
確かに伊地知さんはよく悟に仕事を任されて疲弊している。

しかし会ったばかりの
ほとんど知らない人の車に乗せてもらうのは抵抗がある。
それなら自分で電車を使って行く方が良い。







『………ありがとうございます。でも、気持ちだけで―』

「誰?」






音もなく後ろから携帯を持つ腕を掴まれ、
そのまま相手の名前を確認する悟。






『っ、…』

「”佐藤”?僕の知らない名前だね。ああ。新しいお友達?」








口調はいつものまま、顔を近づけ耳元で低い声で問いかけると
有無を言わさず携帯を取り上げ、
通話を切りベッドに置く。









「A。あんまり怒らせないでよ。」








腕を掴んだまま押し倒し、
大きな手で頬を撫で、顔を寄せる悟。

罰を付けるように肩に噛み付いて
首筋に口付ける。








『っ…、何も…してない。』


「僕が嫉妬深いの知ってるでしょ?妻なんだから。」









『電話取っただけ。何がいけないの?』


「僕と居るこの家で他の男と会話するなんて、許すわけない。」








『……?』


「さっきの、高専で話してた男でしょ。あんなに笑顔で愛想振りまいて。番号まで教えたの?」









高専で彼と話したのを、なぜ悟が知っているのだろう。
それが原因で、ずっと怒っていたのだろうか。

すぐ傍で囁く低い声が体に響いて、
だんだん頭が回らなくなる。
無意識なのか、掴んだままの手はさっきより痛い。









「A、…ほら、ごめんなさいは?」


「…っ、ぁ」

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茉莉 - この作品が好きです。更新、待ってます! (2020年11月22日 22時) (レス) id: a68061a5cd (このIDを非表示/違反報告)
Gettion - え…心臓痛くなるくらい好きです。応援しています! (2020年11月6日 18時) (レス) id: b24edd395c (このIDを非表示/違反報告)
uka8502(プロフ) - 更新停止ですか??ホントに面白すぎてハマりました!一気に見ました!!更新ホントにお願いしますっ! (2020年10月19日 1時) (レス) id: 7913de20e0 (このIDを非表示/違反報告)
AiRIN(プロフ) - いつも楽しく拝見しています!正直、縞さんの作品ならどれも大歓迎ですが、しにたがり姫か好きなので、続編を待ってます! (2020年5月17日 13時) (レス) id: 931e2c7403 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2020年4月3日 2時

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