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言葉が頭に上手く入ってこない
いや、たぶん脳が都合良く働いて受け入れようとしていない
初めて会ったときは目と口を布で覆われ
手枷と首輪に縛られ大きな大人に身動きが取れないよう押さえつけられていた
ただそれが嫌悪で不愉快で
あの場の全員を殺してもこの子を連れ出そうと思った
安全な身寄りがないと分かれば
僕の傍に置いておけばいいと思った
それが一番守り易いだろうと
一緒に暮らし始め
ただ親切な大人ではいられなくなるのにそう時間はかからなかった
慣れない世界と嫌いな呪術師達に怯えながら
同じ呪術師である僕のことは躊躇いもせず受け入れる姿がひどく愛おしくかった
ずっとこのまま守り続け
僕の隣には当たり前のように彼女がいるのだと思っていた
悟「何言ってるの?笑えないよ。」
『もう高専は辞める。呪術師にもなれない。』
悟「いいよ。それでも一緒に居られる方法なんていくらでもある。」
『…居られない。私のせいで悟の夢を邪魔しちゃう。例え貴方と同じ呪術師にはなれなくても、それだけは嫌。』
僕の夢なんか、君がいない世界じゃ何の意味もない
なんでこんな時まで君は
自分は後回しで僕ばかり大事にしようとするの?
悟「……何で、…いつから?」
『生まれた時、から』
家「呪いだよ。」
硝子からAの体を蝕んできた呪いについて聞かされる
なんで気が付かなかったんだろう
ずっと独りで耐えてきたのか、
もうこんなにボロボロになって、
さっきの硝子の言葉に胸が抉られる
守るために近くに置いておいたのに
いつも手から溢して
気付いたときには遅くて死ぬほど後悔することになる
もう時間も何も戻らない
Aの目に、もう僕は映らないかもしれない
『ごめんね。ずっと守ってくれてたのに…』
悟「もう黙って。」
これ以上何も聞きたくなくてAの肩を抱き寄せ口付ける
硝子がいることも手に血が付くことも今はどうでもいい
ただAの感触に堕ちて君が僕の手の中にいることを確かめる
手放すことなど欠片も受け入れられない
悟「離れるなんて、僕がそんなこと許すわけないよね。」
『…っ』
悟「泣いてねだっても手放さないから。もしAか僕が死んだとしてもずっと一緒だよ。」
例えこれが 愛 じゃなくて
執着で歪んだ呪いだったとしても構わない
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茉莉 - この作品が好きです。更新、待ってます! (2020年11月22日 22時) (レス) id: a68061a5cd (このIDを非表示/違反報告)
Gettion - え…心臓痛くなるくらい好きです。応援しています! (2020年11月6日 18時) (レス) id: b24edd395c (このIDを非表示/違反報告)
uka8502(プロフ) - 更新停止ですか??ホントに面白すぎてハマりました!一気に見ました!!更新ホントにお願いしますっ! (2020年10月19日 1時) (レス) id: 7913de20e0 (このIDを非表示/違反報告)
AiRIN(プロフ) - いつも楽しく拝見しています!正直、縞さんの作品ならどれも大歓迎ですが、しにたがり姫か好きなので、続編を待ってます! (2020年5月17日 13時) (レス) id: 931e2c7403 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:縞 | 作成日時:2020年4月3日 2時