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目が覚めるともう悟はいなくて
日の光だけが差し込む広い部屋の机の上に
着替えと携帯だけが置かれていた
目の前にあるソファのせいで
昨晩のことを思い出し、
ただただ深く考えないよう、気持ちを沸かせないよう押し殺す
あのキスも、あの言葉も、あの表情も
意味など考えてはいけない
何も想いなど馳せてはいけない
残りの時間は、ただ何もなく流れていくだけ
始めるから、終わりを思ってしまう
終わりを思うから、残りを尊く愛おしく思ってしまう
このまま傍に居れるだけで、十分だから
それだけで、この人生も、こんな自分も、
幸せだったと感じられるから
だから悟とは、これ以上になってはいけない
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借りていた上着を畳んで机に置き
もう来ることのない部屋になるべく自分を残さないよう
逃げるように静かに部屋を出た
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駒田針 - こういう小説は胸がキューってなって苦しい (2020年11月16日 19時) (レス) id: b768d69f7e (このIDを非表示/違反報告)
雪狐 - え…好き… (2020年3月25日 7時) (レス) id: 99f545fffc (このIDを非表示/違反報告)
ただの学生(プロフ) - お話すごく続きが楽しみです! (2020年3月15日 3時) (レス) id: 24be68ee0f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:縞 x他1人 | 作成日時:2020年3月13日 21時