Cheri【アイナナ】 (ページ20)

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第18話-大和side- ページ20

-大和side-

社長から新メンバーとして紹介されたA悠人

俺はどうでもいい。ただ、こいつらを傷つけることをしなければそれで。面倒くさいこと起こさなければなんだっていい。

そう思いはするけど、納得できてないイチとタマ。

そこでイチが提案したのは俺たちのデビュー曲、MONSTER GENERATiONのフリと歌詞を覚えて俺らの前で披露すること。

今アイツは俺らの曲聴いてるんだろうけど、表情がコロコロと変わって面白い。

ああ、俺らの曲楽しんでくれてるんだなって感じられる。

どんなパフォーマンス見せてくれるのか楽しみだ。

なんてことを一人で思っていると

悠人「もう大丈夫です。」

もう大丈夫って…まだ10分も経ってないぞ？！
30分はやると思ってたのにまさかすぎるだろ。

なんてことはミツも思っていたみたいで…

三「お、おいおい！そんな焦らなくていいんだぞ？本当にもう平気なのか？」

悠人「はい、大丈夫です。ダンスはあまりやったことないので間違えたりするかもしれませんが、歌詞とメロディーは頭に入りました。」

「あんたスゲーな。それなら見せてもらおうか、実力とやらを。いいだろ？イチ。」

一「…そうですね。本人がいいと言っているなら私は構いません。」

壮「ねえ、そういえば誰のパートを歌ったり踊ったりするんだい？」

一「あ、私としたことが！パートの指定するの忘れていました…」

イチでも忘れることとかあるんだな。珍しい。

なーんて、他人事のように思っているとAが口を開いた。

「あっ、それなら大丈夫です。歌詞は全部覚えましたので、1曲丸々ひとりで歌えます。踊りはセンターの七瀬さんのが見やすかったので、七瀬さんのでお願いします。」

こいつ、7人で歌ってる曲を1人で歌いきるつもりか？楽しませてもらおっかな…

「じゃあ、それでよろしく。マネージャー曲流してもらっていいか？」

いつの間に入ってきたのか部屋の中に万理さんとマネージャーがいたから、近くにいたマネージャーに曲を流してもらえるよう指示を出した。

紡「あ、はい！分かりました。悠人さん、流しますね。」

そう告げたマネージャーに対してAはゆっくりと、頷いた。

曲が始まった途端、アイツの雰囲気が変わった。

それはここにいる全員が感じたようで、俺は固唾を呑んだ。