Cheri【アイナナ】 (ページ14)

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第12話ページ14

というか紡ちゃんが部屋を出て行ったということは？ついにIDOLiSH7のメンバーさんとご対面ということ？

小鳥遊さんも言ってたもんね、そうなんだよね…

うわああああああ！どうしよう？！！！！！

なんて緊張と不安でワタワタとしていると

音「大丈夫だよ、君は僕が見込んだ人なのだから不安になることは何もないよ。」

「小鳥遊さん…」

音「君はこれからA Aではなく、A 悠人としてやっていくんだからね、自信を持って。」

どうしてこの人はこんなにも欲しい言葉をくれるのだろう…

そうだよね、私はこれからA 悠人としてやっていくんだから。

私のことを見つけ出してくれた小鳥遊さんをガッカリさせないためにも、頑張っていかなくちゃいけないんだ。

きっと認めてくれない人もいるだろうけど、そんなの乗り越えてやっていかなくちゃ、みんなに認めてもらえるまで頑張らなくちゃ。

もう今更後戻りはできないんだから…！

万「そんなに固くならないでいいんだよ？君は君らしくやっていけばいい。俺がAさんの一番のファンになるから。」

「万理さん…」

万「だから、ね？泣かないで」

「え…？」

万理さんの手が伸びてきたと思ったら頬に触れた。

そこで気づいたんだ、ああ、私泣いてたんだって。

「っ、すみません、ありがとうございます…」

万「ほら、泣かないでってば。ね？」

そう言ってまた涙を拭ってくれた万理さん。

なんだか恥ずかしい…

音「…ちょっとちょっと、僕がいるの忘れてない？いい雰囲気醸し出さないでくれるかな？
それにAくんの一番のファンは僕だから、そこは万理くんにだって譲れないなぁ」

万「あ、失礼しました…では、俺は2番目のファンということで！」

私って本当に素敵な人に出会えたんだなぁ。

いつかこの恩返しが少しでも出来るときがくればいいな。

さっきまで不安と緊張で強張っていた私の体と心は、温かいものに包まれたかのようにいつの間にかほぐれていた。