Cheri【アイナナ】 (ページ10)

今日:4 hit、昨日:37 hit、合計:140,612 hit

第8話ページ10

しばらく万理さんの隣を歩いているとようやく事務所へと到着した。

万「社長ー、戻りましたよ。」

音「ん？ああ、お帰り万理くん、Aくん。
欲しいものは買えたかな？」

万「はい、たくさん買ってきましたよ。
それと、見てください！」

ジャジャーン！！と効果音でもつきそうなくらいの勢いでわたしを小鳥遊さんの目の前に立たせた万理さん。

音「あ！髪の毛短くしたんだね、とっても似合ってるよ。」

「えっ、あっ、ありがとうございます？」

万「何で疑問形なんですか？とっても可愛いですよね！」

音「うん！可愛いよAくん！！」

またそういう事をいう！万理さん！！

ほんっとうに照れるからやめてほしいです…切実に。

そんな万理さんは私の心情を知ってか知らずか、なんだか楽しそう。

「だから！やめて下さいって言ってるじゃないですか！もう！！からかわないで下さい！！」

万「ふふ、ごめんってば。ついね、面白くて。」

「なんですか！面白いって！！」

私が万理さんに対して怒っていると、顎に手を当てて傍観していた小鳥遊さんが口を開いた。

音「なんだか、この短時間ですっごく仲良くなったみたいだね。ふふ、いい事だね。」

小鳥遊さんは優しい眼差しで私たちにそう言ってきた。

かと思ったら…次の瞬間厳しい顔になって

音「だけど万理くん？僕の大事なタレントさんに手を出すことは許さないからね…？」

笑っているのに笑っていない、そんな表情で万理さんに告げていた。

な、なんだか部屋がひんやりしたような…

万「ヒィ！だっ、大丈夫です！そんな事しませんので！！」

音「ふふ、それならいいんだ。分かっているならね～」

小鳥遊さんって怒らせない方がいいんだ…多分…いや絶対に…