02曲 ページ2
少し小洒落た小さなカフェ。
そこで彼女は音楽を聴いていた。
いつもよりゆっくりと来た彼女だったが、それでも予定よりも十五分も早く着いてしまったので、音楽を聴いて時間を潰していたのだ。
「〜♪」
流れているのは、TRIGGERのSECRET NIGHT。
ラスサビを聴き終えたところで声がかかる。
丁度良いタイミングで待ち合わせの人物が来たみたいだ。
「お待たせ」
♪♬♪♬♪♬♪♬♪♬♪
「ひふみ……？」
「うたたねって読むんだよ」
小鳥遊紡は社長に渡された資料にもう一度目を通す。
氏名を書く欄には『一二三A』と書かれている。その上には確かに『うたたね』と書かれている。
振り仮名を読まないと、『
それだけ珍しい読み方の苗字なのだ。
「紡にね、この子をスカウトしてきてほしい」
その言葉に紡はギョッとし、無理だと言い始める。
「だって、あのシンガーソングライターのAさんですよね！？ 何処にも所属してないみたいですけど、何処の勧誘も断っているって……！」
慌てる紡を落ち着かせる様に、「まあまあ…」と続ける。
「大丈夫。もう会う予定は組んでもらっているし、彼女をアイドルとしてスカウトする訳じゃないからね」
社長の言葉をあまり理解できず、紡はスカウトの当日を迎えるのだった。
♪♬♪♬♪♬♪♬♪♬♪
「お待たせ」
その声に反応して振り向くと、軽く変装をした九条天がいた。
「…ん」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 5人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
箱(プロフ) - 面白いです！天くんとの関係や此れからの話が気になります！更新楽しみに待ってます (2016年8月14日 18時) (
レス) id: 99d23576d0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：クラフティ | 作成日時：2016年8月9日 16時
