trip★*11 ページ14
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あの
俺の予想を裏切るように。ひらりと舞い散る花弁のように、手にすることはできない。
にこりと微笑む彼女はいつだってその名にふさわしい人だった。
「ハルくん、お疲れ様〜」
こっちの気持ちなんてこれぽっちも気づいてないと言わんばかりにひらひらと手をふってくる。
だからってわけじゃないけど、つい憎まれ口で返してしまうんだ。
「なんか用？暇人すぎ」
「いすみん、なにとがってんだよ。変だぞ」
「は？！別にとがってねぇし」
「ハルくんには仲が良い友達ができ…って、あれま。もしかしてアイナナの子たちじゃない？」
こてんと首を傾げれば、不思議な光景をみたかのように３人を順に見据える女性は"なるほど"とひとりほくそ笑む。
今回の"あれやこれや"は、大概が月雲了の思惑であると確信したためだろう。
「初めまして。御堂ひかりさんですよね。和泉一織と申します」
「どうもご丁寧に。うちの愚弟がお世話になってるよーで」
にししと笑う姿はまるで悪戯を覚えた子供のようで思わず面食らう。
それもそのはずだろう、ここまで素直に認められてしまうとは予想もしなかった。探りをいれるはずがそんなことは不要だと捨てられてしまったのだから致し方ない。
「あ、ごめん。ちょっと大人げなかったかな」
「いえ、話しが早くて助かります」
「ほーん。君はもう少しかわいげっていうのを持った方がよさそうだね」
「なっ、ちょ、ちょっと」
御堂ひかりの距離感がばぐっているのはいつものこと。
初対面の眉間にコツンと指をあてれば、額がくつくのではないかという距離に男子高校生が動じるのもまた自然なことだろう。
「もういいだろ？！ひかりさんは距離感ばぐりすぎ！危機感とかないわけ？！」
「ハルくん、もしかして嫉妬？嫉妬してる？？え、なになにかわいいー！やっぱりうちの弟になろう。もう毎日かわいがってあげるから」
間に割って入った悠の努力もむなしく、見事腕の中に閉じ込めらえてしまえばそれもまたひかりの思惑通りだったのだろう。
顔に熱が集まるのを必死に耐え、どうにか同級生を追い払うことに努める他ない状況にあがく羽目となるわけだが。
幸い、一織の協力の元そればかりは叶うこととなった。
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お久しぶりです。APOZ行ってきました。
良き良きですね。ではまたまた〜
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